全国展開のネットワークで、スピーディーにおいしい水を宅配するアクアクララ。そこには、水の安全性と味にこだわる独自のノウハウがある。

アクアクララ
赤津裕次郎 代表取締役社長

 日本のウォーターサーバー・ビジネスの先駆であったアクアクララ・ジャパンが2004年に経営破綻。しかし、同社のフランチャイジーであったLPガス販売大手のレモンガスは、これ以降もユーザーに水を供給し続けた。そして同社の事業を承継して新たに発足させたのが現在のアクアクララだ。

 赤津裕次郎社長は、「ガス会社として生活に必要なものを安定供給するという責任を果たし、さらなる事業の発展を目指したかった」と語る。

 アクアクララでは、全国でフランチャイジーとなった代理店に、独自の水製造ラインを構築してもらい、各地域でアクアクララの水を販売する。現在、フランチャイジーは全国の企業、生協など80社を数え、水の製造拠点は63ヵ所ある(一部共用)。加入者数は、ここ数年、前年比20数パーセントの伸びを続けており、現在40万世帯。

次世代ウォーターサーバー【アクアアドバンス】 サーバーレンタル料:1575円/月(標準価格)税・メンテナンス料込み ウォーターボトル:1260円/本(標準価格)12リットルレギュラーボトル/税込み
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 加入者数増加の原動力となっているのは、アクアクララならではの「おいしい水、デザインウォーター」である。

 デザインウォーターは、水道水などを原水とする。日本の水道水は、安心して飲める世界でもまれな良品質の飲料水。それを活性炭フィルター、中空糸膜、さらには放射性物質(ヨウ素‐131)も除去できるRO膜(逆浸透膜)(*1)でろ過して、不純物を徹底的に取り除く。

 これに、各地の水のアルカリ濃度などに合わせて、自社製造のカリウムやマグネシウムなど4種のミネラルを添加、全国で同じ品質のまろやかな軟水に仕上げる。この部分がアクアクララの技術ノウハウで、デザインウォーターと呼ぶゆえんだ。

 ネット調査によると、アクアクララは、11年の家庭用宅配水市場でシェアトップ(*2)、09年度顧客満足度トップ(*3)などの高い評価を得ている。

 デザインウォーターの品質に対する安心感とともに、全4タイプ18種類のウォーターサーバーのなかからライフスタイルやニーズに合わせて選べる利便性と、必ず行われる年に1回のサーバーメンテナンスに対する信頼も高い評価の背景にある。

 赤津社長は、「宅配水を、流行ではなく、生活に不可欠なものとすることに力を注ぎたい。そのためにも、水の品質にこだわり、安全・安心を追求していく」と語る。
 

*1 独立行政法人放射線医学総合研究所の実験による
*2 マイボイスコムによる「ウォーターサーバーの利用に関する調査」(2011年7月)
*3 ライフメディアによる「家庭用ウォーターサーバー満足度調査」(2009年9月9日から9月23日実施)