桐生:おっしゃるような、お客様とアイディアを共創していくというアプローチは、今後ますます重要になっていくでしょう。われわれも、アプリケーション製品の開発のあり方は大きく変わってきました。

 例えば、お客様とディスカッションをして、仮にそのお客様が最近のチャットボットに関心を寄せていて、その技術を使って業務アプリケーションを改善できないかという相談を受けたとしましょう。これに対し、当社の担当者が「では、社内の調達窓口での問い合わせの受付業務をチャットボットで実現しましょう」といった具合にアイディアを出すわけです。

 そして、現状でわれわれの業務アプリケーションがチャットボットに対応していなかったとしても、オラクルとしてその技術自体は持っているので、それを使って即座に実装を行ってお客様にお見せする。もちろんそうしたことが可能なのはクラウド環境であればこそなんですが、そこで実装した機能が他のお客様にとっても有効なものなら、それを次のリリースなどでサービスに標準機能として組み込んでいくといったかたちも現実のものになってきているのです。

土居:なるほど。それは面白いですね。もっとも、これだけ変化が激しい時代ですから1社だけですべての変革を担うことは難しくなってきています。今後の企業におけるデジタル変革を考える上ではお客様やパートナー企業との協業だけではなく、業界の垣根を越えた連携がますます大切になってくるはずです。

桐生:そうした中で、アクセンチュアさんのようなコンサルティングファームとITベンダーであるわれわれオラクルの間においても、これまでにない、より柔軟な協業のスタイルを採用しながら、お客様のデジタル改革に寄与する価値提供を目指していくことが必要だと考えます。

【エグゼクティブ・インタビュー】アクセンチュア × 日本オラクル企業が「デジタル変革」を推進していくためのアプローチとは

(構成/伊藤一徳 撮影/宇佐見利明)

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