人材開発の視野を広げるための
実務書として読んでほしい

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高橋 「あしたの履歴書」のプログラムそのものは、20代~30代前半の新卒・若手社会人向けに提供をしていますが、本書は、経営者や管理職、人事担当の方にも読んでもらっても満足していただける内容になっていると自負しています。新卒や若手社員の方のモチベーションやエンゲージメントを高めるため、人材開発の視野を広げるための参考書として使っていただけると思うんです。

田中 同感です。「あしたの履歴書」のなかで使っているさまざまなシートは、そのまま社内の人材育成や社員たちの目標管理に使えますよね。

 たとえば、「あしたの履歴書」では、3年後の目標を「5W1Hシート」に書き込んで、いつまでに、どこで、誰に対して、どんな成果を上げたいか、具体的に考えてもらいます。同時に「成果シート」にも記入して、自分が成し遂げたい成果を具体的かつリアルにイメージしてもらいます。

高橋 「きょうの履歴書」も大事ですね。「仕事の重要性再発見シート」には、「あなたの会社の特徴は?」「商品やサービスの特徴(強みや実績など)は?」「どのように顧客の役に立っていますか?」「あなたの会社で働く意義は何ですか?」などの質問が並び、社員たちがいまの仕事を見つめ直すきっかけになります。さらに、それを「価値観シート」や「業務棚卸しシート」と組み合わせることで、普段のルーティンの業務を通じて自分が手にしている価値を再認識できるはずです。

 近年、企業人事において、「いかに従業員エンゲージメントを高めるか」が重要なテーマとなっています。エンゲージメントとはもともと婚約や約束の意味ですが、従業員エンゲージメントといったとき、企業に対する信頼感や愛着心を示す言葉になります。仕事や会社に対するワクワク感や幸福感とも言える概念です。本書にはその向上のためのエッセンスがふんだんに盛り込まれています。

田中 従業員エンゲージメントの向上は、生産性を高めたり、離職率の低下にも直結するので、これからの企業経営・組織運営には不可欠の取り組みです。ぜひ、この『あしたの履歴書』を手に取って、社内人材開発に関する〝実務書〟として活用していただきたいですね。

『あしたの履歴書』を社内人材開発の実務書に

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