残業前提の月次処理作業にメス

 大手自動車部品メーカー東海理化の経理部を毎月、大わらわにしていた業務があった。月初の繁忙期に追い打ちをかけるように発生する、仕入れ先への支払通知書の発送作業だ。

 毎月、経理部の作業机に山積みになった支払通知書を部員が一斉に封入するという光景が繰り返されてきた。量が膨大であるばかりでなく、送付作業を短期間で行わなければならないことも大きな負担であった。

 作業を担当していた越智華奈子氏は「月次決算を締めた後、月初の5~6日に支払通知書を出力するのですが、それらを各社宛てに仕分けして封入し、発送するまでの作業を8日には終わらせる必要があります。実質2日間で約500社宛ての支払通知書を発送することとなり、この時期は担当以外の部員の手も借りて突貫で作業を行っていました」と、作業負担の大きさを振り返る。

 その一方で「大変な作業だったとはいえ、毎月2日間のことですから、作業に慣れた部員で手分けすれば何とか乗り切れてしまうという状況に甘えてきた部分もありました」と、一時の作業で終わってしまうため根本的に対策を取らなかったことも明かす。

 この状況を改善すべく、同社では帳票の電子配信システムの導入を決断する。その過程と導入効果については、下記からダウンロードできるPDF資料に詳しく書かれている。

 毎月力技でこなしていた事務的な処理に目をつぶっている本社部門のマネジャー、経営者にとって重要な気づきと対策のヒントを与えてくれるだろう。