―「カタリスト」として大きな変革を成し遂げるには、デロイト トーマツ グループに関わる全ての者が、意識を変える必要があるのではないか。

 すでに改革は進めている。今日の複合的な課題は、「個人プレー」では解決できないからだ。公認会計士やコンサルタント、税理士、弁護士などに加えて、データサイエンティスト、デザイナー、サイバーセキュリティーの専門家など、スキルの異なるタレントを積極的に採用し、組織の壁を取り払って「混成チーム」でサービスを提供する体制は、今では当たり前になっている。

 今後さらに、デジタルテクノロジーも活用し、専門分野のナレッジやソリューションの横断的な融合を一段と加速させ、より高い次元でシナジーを追求していく。その推進基盤として、「デロイト トーマツ インスティテュート」という機関を創設する計画だ。グループのリソースを集約し、次の時代を読み解きながら、政策提言・ナレッジの発信から、革新的なソリューションの提案までをカバーし、デロイト トーマツでないと実現できないシナジーの真価を示していきたい。リスクとチャンスが共存する時代にあって、日本の国と企業がしたたかに、そして力強く自己変革を遂げ、主体的に未来を創造していけるようリードしていく。