中堅中小企業のIT活用が進んでいるが、中でも経理・会計ソフトの導入はもはや当たり前になりつつある。その背景には、経理・会計業務の効率化や決算書などの信頼性確保を支援する多種多様な製品・サービスが提供され、企業の選択肢が広がっていることがある。

「2018年版中小企業白書」によれば、業務領域別のIT導入比率で最も多いのが「財務・会計」(75.3%)で、以下「受発注」「人事・労務」が続く。会計ソフトは、PCにインストールするタイプに比べ、事業者が用意するソフトをサービスとして利用するクラウド型の導入が増えている。

 そうした企業が導入効果として挙げるのは、「経理・会計業務時間の削減」(63.7%)が圧倒的に多い。一方で、クラウド型の利点である「クラウド上で情報を集約管理」「社外からのアクセス向上」や、「銀行口座等の外部データの自動取得による効率化」は低い比率にとどまっているのが実情だ(図)。