年齢が上がるにつれて気になる白髪への対応。黒髪で若々しさを維持する方法もあるが、白髪を生かしながら整える選択肢もある。装いと同じくらい、その人の印象を左右すると言われる髪の色。ビジネスシーンで好印象を与えるためにも、白髪への対応には気を配りたい。
ビジネスシーンで好印象を与える
年相応の髪とは?
「人は、初対面や短い時間においては、話す内容よりも、装いやしぐさ、表情などの非言語の部分で、その人がどのような人なのかを判断する傾向があります。いくら中身が大事だといっても、ビジネスシーンでは2度目のチャンスがないことも多く、その機会を逃さないためには、初対面できちんと内面を外見で伝えることが大事なのです」
そう指摘するのは、元シンガポール航空のフライトアテンダントで、現在は外見力強化のコンサルティングを行なう、ディグニータ代表の木暮桂子さんだ。
好印象を与える大きな要素は清潔感で、特に顔まわりや頭髪は、その清潔感の評価を大きく左右するという。装いと同じくらい、頭髪からのイメージは大切なのだ。そして中年以降の男性の場合、特に白髪への対応がキーポイントになるという。
「白髪のまま放置していると、ほとんどの場合、老けて疲れた印象になりがちです。だからといって、50代になってから突然、白髪を黒く染めるのはやや不自然に見えてしまうことも。段階を踏んで、自然に変えていくこと、徐々に自然に目立たなくしていくのがポイントだと思います」
木暮さんのクライアントで、白髪を真っ黒に染めている50歳前後のビジネスパーソンがいた。ちょっと不自然な感じがしたので、“段階的にグレーヘアに変化させること”を提案した。年齢や会社での地位が上がってくるにつれて、それに相応しい髪がある、というのが木暮さんの考えなのだ。結果的に、そのアドバイスを男性が実行したところ、上品でエレガント、年相応の落ち着きが出て、本人も満足したという。
「男性の場合でも、定期的に理容室に行くのが理想ですが、カットはできても染める時間までは取れない、という忙しいビジネスパーソンも多いはず。今は男性向けにも白髪染めのよい商品がでており、ご自宅で試してみるもいいと思います」と木暮氏。
若さを維持するための黒髪にこだわらず、年齢に相応しい髪にする。相手に与える影響が大きい白髪への対応は、ビジネスシーンでは意外と大切なのだ。