西新宿の「新宿住友ビル」や六本木1丁目の「泉ガーデンタワー」をはじめ、数々の再開発事業を手掛けてきた住友不動産。単なるオフィスビルではなく、店舗や各種施設なども備えた“街づくり”を推進してきた。そうした中で、イベントホールや貸会議室の管理運営子会社として2008年に独立したのが、住友不動産ベルサールだ。木澤聡社長はこう語る。

「当社はイベントホールありきではなく、都市再開発の一環として事業を展開してきました。都心の好立地に会場を保有できたのもこのためです。住友不動産グループが40年近くにわたって築き上げてきた“街づくり力”の一翼を担うのが、当社の施設なのです」

 現在、都心に20施設26会場を管理運営。安心・安全な建物でホテルライクな快適な空間を、リーズナブルな価格で利用することができる。

最大の魅力は立地の
よさと高い集客力

 同社の強みは、ハード(施設)とソフト(人)のハイレベルな融合がもたらす相乗効果にある。ハード面では、1万ANSIルーメンの明るさを持つ天づりプロジェクターや250インチのスクリーンなど、最新鋭のAV設備を大型会場に完備。手術などの映像が高精細かつリアルに再現できるので、医療・薬学系の催事利用も多い。

 また、ソフト面では、フロントスタッフによる来場者サポートを徹底。本番を成功に導くためのサービスを、ワンストップで提供している。

「セミナーや研修などの座学系イベントでは時間までに会場設営をすべて済ませてお引き渡しするので、お客さまがセッティングに時間をかける必要はありません。それも、『お客さまにはコンテンツ作りに集中していただきたい』との思いからです」

 住友不動産グループの総合力を存分に生かし、ホテル事業を運営する住友不動産ヴィラフォンテーヌや泉レストランと連携。宿泊やケータリングサービスを含めたパッケージ商品も提供している。

2011年12月、西新宿8丁目に誕生した「ベルサール新宿グランド」。1100人以上が収容可能な大型イベントホールと13室21パターンの貸会議室からなる。イベントホールを主会場、貸会議室を分科会場として利用すれば、大規模な学会やシンポジウムの開催も可能だ。写真はコンファレンスセンター ロビー(右)とイベントホール(左)。
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 11年末には、西新宿8丁目の再開発エリアに、大型イベントホール・コンファレンスセンター「ベルサール新宿グランド」がオープン。同エリアに集積した六つの会場と併用すれば、都心で大規模イベントを開催することも可能だ。直前にイベントを告知しても集客力が見込める立地のよさが評価され、年間の催事利用件数は1万3500件にも及ぶ。

「当社の施設には、街づくりのエキスパートである住友不動産のDNAが凝縮されています。ぜひ一度足を運んで、立地のよさやグレード感を体感してみてください」と木澤社長は話している。