不動産を高値で売却する方法[2019年]
2018年12月17日公開(2018年12月25日更新)
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ザイ・オンライン編集部

不動産仲介手数料を割引する「カウル」に、売却を依頼しても大丈夫? 手数料割引の実態と、広告方法などを覆面調査!

スマホを使って不動産売買が簡単にできる不動産仲介サービス「カウル」に、不動産売却を依頼しても大丈夫なのか? こんな疑問にこたえるために、記者が実際に自分の住んでいるマンションの売却相談をするという覆面取材を行った。売却にあたっての広告方法や、仲介手数料の割引などについてレポートする。

ネット上で不動産売買の場を提供

 不動産仲介サービス「カウル」は、人工知能を活用した価格査定や、ネット上で不動産売買を手軽に手がけることができる、新たな不動産仲介サービスだ。サービス開始は2016年で、株式会社Housmart(ハウスマート)が運営している。ネット上で多くの不動産サービスが展開されて田舎でも注目株のひとつだ。ハウスマートは「カウル」以外にも、不動産メディア「マンションジャーナル」や中古マンションデータベース「マンションライブラリー」の運営も同時に展開している。

 現在は、不動産の「買手」向けサービスを中心に運営しているが、「売手」向けサービスも提供しており、一部で手数料を割引しているとの情報があることから、記者が覆面調査で実際に不動産の売却を相談し、仲介手数料についても聞いてみた。

不動産仲介サービス「カウル」不動産仲介サービス「カウル

首都圏のマンションに特化

 カウルの不動産仲介は、首都圏のマンションに特化したサービスだ。

 現在は「買主」向けサービスを中心に展開。東京23区、三鷹市、武蔵野市、西東京市、横浜市、川崎市のマンション数万棟について、売り出し価格、周辺環境データなどを多数持っており、マンション名を入れれば、おおよその相場がリアルタイムに分かる。

 さらに会員になると、売却中の物件については、売値だけでなく、過去の売り出し事例や、カウル独自の価格推計による「カウル推計価格」まで知ることができる。売値よりも「カウル推定価格」の方が高い場合は、実際には割安に売られている、つまりお買い得な物件であることが分かる仕組みだ。このサービスがあれば、ある程度、マンションの高値づかみを防ぐことができそうだ。

 こうした独自のビジネスモデルをベースに事業を拡大。最近は「売主」向けのサービスも拡充しつつある。

 その特徴の一つが、仲介手数料の割引だ。会員登録して、手数料体系について聞いてみた。2018年10月以降の手数料は以下のようになっている。

●基本は3%+6万円(消費税別)
●ただし、買主の手数料が「割引」となるのは、一部のケース
●ただし、売主の手数料が「半額」となるのは、専任媒介で物件査定価格が3000万円以上のケース

 買主の手数料が「割引」になるのは、建て売りの戸建てや、リノベーションしたマンションなどを不動産分譲会社から購入したケースだ(取材当時であり、現在は割引の対象外)。購入するマンションの金額が高い、見学回数が少ないなど、一定の条件を満たすケースや、購入と売却を同時に依頼するケースについては、手数料を割引する場合もあるので、相談してみるといいだろう。

 一方、売主については、仲介手数料は基本、3%+6万円となっている。しかし、公表はしていないが、専属契約を結び、かつ査定価格が3000万円以上の物件については、仲介手数料が半額になるだけでなく、ハウスクリーニングや売却後の設備保証を付けるなど、充実したサービスも用意しているという。

 手数料を10%程度割り引く業者は多いが、半額というのはかなりの割引率といえるだろう。

【関連記事はこちら】
>> 不動産の仲介手数料って値切ってもいいの? 「人気のある高額物件」なら値切ってもいいが、「不人気物件」だと、営業が手を抜く可能性も!

業務コストを2~3割まで圧縮

 カウルが仲介手数料の割引をなぜ実現できたのだろうか。チャットで質問したところ、すぐに担当者から返信が届いた。

「端的に申し上げますと、不動産仲介にかかわる業務コストを一般の不動産会社様の2~3割程に圧縮できているので原則半額でご案内させて頂いております」

「弊社はコミュニケーションを全てウェブで完結できるシステムを自前で作っているため実現できた次第となっております」

 ここでいう業務コストとは、従来の不動産会社がしている営業や契約に関する交渉を電話やFAXなど、アナログ的手法で行っていることを指す。いまだに、メールより紙のDM配布にこだわったり、内覧時の顧客の送迎などが最良サービスだとしている不動産会社もあるが、カウルでは無駄と思える業務を徹底的にカットしているのだ。

売却サポートはどうなっているか?

 手数料が半額になるケースがあるのは嬉しいが、「安かろう悪かろう」ではよくない。

 例えば、所有するマンションを売却したい場合、果たしてどのくらいのサポートを受けられるかが不動産会社選びでは重要になる。いわゆる営業力の高さを指しているわけだが、「営業力=会社規模」ではない。営業マン個人の人柄やネットワークにも大きく左右される。多くの不動産業者が顧客に訴えるのは、近隣での販売実績だが、それによって顧客物件が少しでも高く売却できるわけでもない。それよりもいかにスピーディーに、高値で売却できるか、そのための販売サポートが整っているのかが大切だろう。

 では、どうやって売却物件のセールスサポートをするのだろうか。その点についても訊ねると、次のように答えてくれた。

 「集客力は売却活動でも最重要ですので、弊社では以下のように集客をさせていただく方針でございます。
① SUUMOなどの大手ポータルサイト(弊社と媒介契約を締結した場合、無料で掲載いたします)
② 中古マンション購入アプリ「カウル」ユーザー2.3万人への優先ご紹介
③ 他の不動産会社様に対して、広告掲載をフリーにしている

カウルの売却3つのポイントカウルの売却3つのポイント

 それぞれ解説しよう。

 最初のポイントでもある「① 大手ポータルサイト(での物件告知)」は、他社も行なっていることなので、大きなアドバンテージがあるとは言い難い。とはいえ、物件情報の公開という意味では一定の効果は見込めそうだ。

 また、「② カウル・ユーザーへの優先的な紹介」はどうなのだろうか。ネットで調べてみると、大手の東急リバブルの「Myリバブル」会員の数が8.3万人程度であり、一方でカウルの会員は2.3万人。会員規模としては中堅不動産会社並みだと考えられる。実際、カウル・ユーザーの会員数は増えているようで、一定のアドバンテージはありそうだ。。

 また、カウルの自社サイトのユニークユーザー数は28万人/月(首都圏マンションのみカバー)と、中堅不動産会社並みの自社媒体力があり、こちらはある程度期待できそうだ。

※月間訪問者数は、similar webにて2018年10月調査

 そして、「③ 取扱物件の広告掲載をフリーにしている」ことが最大のセールスポイントだろう。実は多くの不動産会社は、業者間物件情報ネットワーク「レインズ」に登録する際、取扱い物件の広告掲載をフリーにしていないケースが大半だ。なるべく自社で買主を見つけたほうが手数料を多く取れるからだ。しかし、そのせいでなかなか物件が売れず、売主は売却期間が長くなったり、値下げを強いられたりなど不利益を被る場合が非常に多い。そこで、物件情報を囲い込みせず、拡散することによって早期契約を目指そうとしているのだ

 広告掲載をフリーにしていれば、他の不動産会社のサイトでも物件が掲載されるようになる。もしカウルに依頼した場合は、本当に情報が拡散しているのか確かめるため、どのサイトに掲載されたのかを担当者に聞くといいだろう。

【関連記事はこちら】
>> 家を高値で売りたいのなら、絶対に知っておきたい「物件情報を拡散させる方法」 不動産会社はレインズ登録で手を抜くので注意を!

 ただし、デメリットもある。

 やはり、ほとんどがウェブでのやり取りになるため、担当者の力量が測りにくいという点だろう。サイト上では営業担当者などが紹介されておらず、どんな人が担当してくれるのかがイメージできない点がマイナスポイントだ。実際の売却時は、売れなければ値下げを検討したり、値引き交渉にどう応じるべきか相談するなど、さまざまな判断を迫られる。もう少し担当者の情報がほしいところだ。

■不動産仲介サービス「カウル」の詳細
売主の手数料 半額(専任媒介で、3000万円以上)
買主の手数料 3%+6万円+消費税
掲載サイト数 不明
自社サイトのユニークユーザー 28万UU/月
営業エリア 東京23区、三鷹市、武蔵野市、西東京市、横浜市、川崎市のマンション
両手取引 ○(ただし、囲い込みせず、広告転載区分はOKに)
特徴 人工知能で中古マンションの適正価格を推計しているほか、不動産売買に伴う様々なやり取り・手続きを、ネット上で対応可能にした。売却(専任媒介、3000万円以上)なら仲介手数料が半額。
※ユニークユーザーは、similar webで、2018年10月に計測

いい条件で売却するための要件は?

 カウルは、独自の価格推計による「カウル推計価格」など独自のサービスで、買主の基盤を固めつつあり、売主向けのサービスも徐々に拡大している。ハウスクリーニングや売却後の設備保証も付帯するようになり、サービスとして充実しつつあるようだ。ただし、営業担当者の顔がまだ見えにくいという点があり、自分である程度売買の知識がある人が使う分には、手数料が安くなることもあり、オススメといえるだろう。

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<不動産売却の基礎知識>
相場を知るために、まずは「一括査定」を活用!

 不動産の売却に先駆けて、まずは相場を知っておきたいという人は多いが、それには多数の不動産会社に査定をしてもらうのがいい。

 そのために便利なのが「不動産一括査定サイト」だ。一括査定サイトで売却する予定の不動産情報と個人情報を入力すれば、最大6社程度から査定してもらうことができる。不動産の相場観が分かるだけでなく、きちんと売却してくれるパートナーである不動産会社を見つけられる可能性が高まるだろう。

 ただし、査定価格が高いからという理由だけでその不動産会社を信用しないほうがいい。契約を取りたいがために、無理な高値を提示する不動産会社が増加している。

 「大手に頼んでおけば安心」という人も多いが、不動産業界は大手企業であっても、売り手を無視した手数料稼ぎ(これを囲い込みという)に走りがちな企業がある。

 なので、一括査定で複数の不動産会社と接触したら、査定価格ばかりを見るのではなく、「売り手の話を聞いてくれて誠実な対応をしているか」、「価格の根拠をきちんと話せるか」、「売却に向けたシナリオを話せるか」といったポイントをチェックするのがいいだろう。

 以下が主な「不動産一括査定サイト」なので上手に活用しよう。

■相場を知るのに、便利な「不動産一括査定サイト」はこちら!
◆HOME4U(不動産一括査定サイト)
対応物件の種類 マンション、戸建て、土地、ビル、アパート、店舗・事務所
掲載する不動産会社数 900社 不動産一括査定サイト「HOME4U」の公式サイトはこちら
サービス開始 2001年
運営会社 NTTデータ・スマートソーシング(東証一部子会社)
紹介会社数 最大6社
【ポイント】 強みは、日本初の一括査定サービスであり、運営会社はNTTデータグループで安心感がある点。弱点は、提携会社数がやや少なめであること。
HOME4U公式サイトはこちら
◆イエウール(不動産一括査定サイト)
対応物件の種類 マンション、戸建て、土地、投資用物件、ビル、店舗、工場、倉庫、農地
掲載する不動産会社数 1400社以上 不動産一括査定サイト「イエウール」の公式サイトはこちら
サービス開始 2014年
運営会社 Speee
紹介会社数 最大6社
【ポイント】 強みは、掲載する会社数が多く、掲載企業の一覧も掲載しており、各社のアピールポイントなども見られる点弱点は、サービスを開始してまだ日が浅い点。
イエウール公式サイトはこちら
◆LIFULL HOME'S(不動産一括査定サイト)
対応物件の種類 マンション、戸建て、土地、倉庫・工場、投資用物件
掲載する不動産会社数 1692社(2018年8月)
サービス開始 2008年
運営会社 LIFULL(東証一部)
紹介会社数 最大6社
【ポイント】強みは、匿名査定も可能で安心であるほか、日本最大級の不動産ポータルサイト「LIFULL HOME'S」が運営している点弱点は大手の不動産仲介会社が多くはないこと。
LIFULL HOME'S公式サイトはこちら
◆リビンマッチ(不動産一括査定サイト)
対応物件の種類 マンション、戸建て、土地、投資用物件、ビル、店舗、工場、倉庫
掲載する不動産会社数 1400社 不動産一括査定サイト「スマイスター」の公式サイトはこちら
サービス開始 2006年
運営会社 リビン・テクノロジーズ
紹介会社数 最大6社(売却6社、賃貸、買取)
【ポイント】強みは、掲載している不動産仲介会社数が多く、マンション、戸建て、土地以外の工場、倉庫、農地も取り扱いがある点。弱点は、運営会社が広告代理店で上場していないこと。
スマイスター公式サイトはこちら
◆イエイ(不動産一括査定サイト)
対応物件の種類 マンション、戸建て、土地、投資用物件、ビル、店舗、工場、倉庫、農地
掲載する不動産会社数 1000社 不動産一括査定サイト「イエイ」の公式サイトはこちら
サービス開始 2007年
運営会社 セカイエ
紹介会社数 最大6社
【ポイント】 強みは、サービス開始から10年以上という実績があるほか、対象となる不動産の種類も多い。「お断り代行」という他社にないサービスもある。弱点は、経営母体の規模が小さいこと。
イエイ公式サイトはこちら
◆マンションナビ(不動産一括査定サイト)
対応物件の種類 マンション
掲載する不動産会社数 900社超、2500店舗 不動産一括査定サイト「マンションナビ」の公式サイトはこちら
サービス開始 2011年
運営会社 マンションリサーチ
紹介会社数 最大9社(売却・買取6社、賃貸3社)
【ポイント】 強みは、マンションに特化しており、マンション売却査定は6社まで、賃貸に出す場合の査定3社まで対応している点。弱点は、比較的サービス開始から日が浅く、取扱い物件がマンションしかない点。
マンションナビ公式サイトはこちら
Special topics pr


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