社会人になってからどのような知識とスキルを習得するかで、その後のキャリアは大きく変わる。では、いかに学ぶべきか。『新・独学術』の著者、侍留啓介氏に外資系コンサルの世界で身に付けた「時間効率」の高い学習法について聞いた。
まずは学習のきっかけをつくろう
侍留啓介
SHITOMI Keisuke
外資系投資ファンド勤務。早稲田大学卒業後、三菱商事入社。シカゴ大学経営大学院にてMBA(経営学修士)を取得。マッキンゼー・アンド・カンパニーを経て現職。近著に『新・独学術』(ダイヤモンド社)。
SHITOMI Keisuke
外資系投資ファンド勤務。早稲田大学卒業後、三菱商事入社。シカゴ大学経営大学院にてMBA(経営学修士)を取得。マッキンゼー・アンド・カンパニーを経て現職。近著に『新・独学術』(ダイヤモンド社)。
学習の必要性は分かっていても、なかなか始められない人は多いだろう。侍留氏も最初のきっかけづくりが重要と説く。
「きっかけは何でもいいんですが、英語なら1カ月間塾に通ってみる、あるいは3カ月後のTOEIC試験に申し込むといったように、逃げられない環境をつくってしまうというのは一つの方法です。また、『○月までに資格を取る』という明確な目標を設定するのもいいでしょう。資格試験の学習は、資格取得のためだけではなく、知識を効率的に身に付けたり知識の幅を広げたりするのに非常に有効です」
侍留氏自身も、業務に関係のある証券アナリスト試験や、趣味と実益を兼ねたワイン検定も受けた。
「例えば、ワインの知識があると、欧州人やワイン好きの日本人との会話も弾んでビジネスにも役立ちます。ワインの歴史はすなわち人類の歴史そのものですが、入門書を読んでもなかなか頭に入ってこない。でも、ワイン検定で基本知識を身に付けておくとすんなりと理解できるようになります」