DIAMOND SPECIAL
2024年3月、経済産業省は「仕事と介護の両立支援に関する経営者向けガイドライン」を策定。仕事をしながら介護に従事する「ビジネスケアラー 」の急増を受け、仕事と介護の両立支援は、人材不足に対するリスクマネジメントとして有効だとした。なぜ今、企業に両立支援が求められるのか。同ガイドラインの策定にも携わった国際医療福祉大学大学院の石山麗子教授に聞いた。
工場や建設現場における労働災害は、年々増え続けている。人手不足による作業負担の増加や、高齢者やパート・アルバイト、外国人など、経験の乏しい人材に作業を依存せざるを得ない状況などが、事故の増加を招いているようだ。ESGやSDGsが重視される今日、労働安全管理が不十分な企業は、社会からの信頼を損ないかねない。AI(人工知能)などのデジタルテクノロジーを活用した万全の防止策を実施すべきだ。
トラックドライバーの残業時間の上限規制が導入される「2024年問題」が目前に迫った。物流業界には、労働力不足だけでなく、「環境」「災害・リスク」への対応といった課題が山積している。そこで、日本を代表する老舗物流専門紙「カーゴニュース」の西村旦編集長に日本の物流事情と課題解決策などについて聞いた。
日本企業がグローバルで勝ち残っていく上で、法務部門の戦略的な再構築は喫緊の課題だ。「Legal Agenda 2024 法務機能の高度化とリーガルオペレーションズの実践」(ダイヤモンド社ビジネスメディア局主催)では、欧米で先行して浸透する「リーガルオペレーションズ」に着目し、経営に法務を組み込んで企業価値の最大化を図る道を探った。各セッションでは、戦略的な法務部門の在り方や必要なマインドセット、人材育成などについて、知見が示された。その模様をダイジェストでレポートする。
VUCA(変動性・不確実性・複雑性・曖昧性)の時代において企業が持続的な成長を果たすためには、自社のなりたい未来を描き、変革に取り組むとともに、自社の強みを生かした「新規開拓」や「新規事業開発」が必要だ。その要諦はどこにあるのか。京都先端科学大学教授で一橋ビジネススクール客員教授の名和高司氏に聞いた。
企業ミュージアム(企業博物館)とは、企業が運営する博物館。自社の歴史や製品を展示するほか、最近は体験や出前授業など「ものを見せる」だけではない役割も増えてきている。一般の来館者だけではなく、自社の社員や顧客に対しても有効なツールでもある。近年企業ミュージアムが注目されるのはなぜか。企業博物館の研究者で『企業博物館とは何か』の著書を持つ古田ゆかり氏が語る。
水道は非常に重要な社会インフラだ。安心して上下水道を使えるようにするには、適切な維持・管理が欠かせないが、現在はそれが難しい状況となりつつある。上下水道インフラを守り続けるため、今どんな対策が必要なのだろうか。
かつては「いかに供給を止めないか」だけを考えればよかったサプライチェーン管理。時代の変化とともに、地球温暖化や人権に配慮したサステナブル調達の実践、サイバー攻撃への対応など、向き合うべき課題やリスクは多様化している。サプライチェーンを脅かすさまざまなリスクを、企業はいかにマネジメントすべきか。未来調達研究所コンサルタントの坂口孝則氏に聞いた。
あらゆる業態でDXが進行する状況下、不動産&建設業のデジタル化・IT化は現在どのステージにあるのか? 例えば建設業は、高齢化と人手不足を主因とするさまざまな問題に直面している。それらの危機を克服し、チャンスに転ずるためにテクノロジーをどのように活用すればいいのか? 不動産業の最先端トレンドとしては、スマートホ-ム、シェアリングエコノミー、VRなどがこれからの注目分野だという。はたまた「空き家問題」をDXで解決する取り組みも出てきたし、生成AIの台頭は、不動産テックの分野にも次々と新しいサービスを生み出しつつある。かくのごとく拡散して浸透を続ける不動産DXーー。ここでは、各方面で課題解決に立ち向かい、不動産テックを活用するビジネスで一歩先を行く各社に、現状の展開を取材することで、不動産ビジネスの将来像を読み解く。
2023年7月13日、ダイヤモンド社ビジネスメディア局はウェブセミナー「BEYOND DX2023 第1回 企業価値を高めるストラテジー&ファイナンス」(協賛:Tagetik Japan、Sansan)を開催した。不確実性の高い時代を迎えた今、企業の経営企画や経理・財務を担当する部門には、企業価値を持続的に向上させるためのさまざまな取り組みが求められている。セミナーでは、企業が新たな価値創造を実現するために行うべきファイナンスと戦略をテーマに、ビジネスパーソンに向けての実践を見据えた提言があった。
トラックドライバーの時間外労働が制限され、稼働時間の大幅な短縮によって「モノが運べなくなる」と懸念されている物流の「2024年問題」。この新たな社会課題を抜本的に解決するため、国は「物流革新に向けた政策パッケージ」を発表した。物流の効率化が大きな柱の一つだが、その鍵を握るのがテクノロジーの活用だ。物流テックの現状と、普及・活用のための課題について、日本を代表する老舗物流業界紙「カーゴニュース」の西村旦編集長に聞いた。
内閣府の調査によると、投資信託や生命保険などを運用する機関投資家の7割近くが女性活躍情報を投資判断や業務に利用する理由として「企業の業績に長期的には影響がある情報と考えるため」としている。(*1)。社会はすでに変わっているが、企業の動きは鈍い。現場の隅々までダイバーシティ経営の理解を浸透させるためには、どうすればいいのだろうか。人的資源管理論の専門家である武石恵美子・法政大学キャリアデザイン学部教授に、経営戦略としての女性活躍について、その基本理念や企業の具体的な取り組みを聞いた。*内閣府「機関投資家が評価する企業の女性活躍推進と情報開示」より
人生100年時代、年を重ねても豊かに暮らせる住まいとは? シニア世代にも、親の介護が頭をよぎる現役世代にも気になるこの問いに、「笑って暮らせる環境が一番!」と明快に答えてくれたのは、関西在住の医師であり、1994年に大阪で発足した「日本笑い学会」の創立メンバーにして副会長の昇(のぼり)幹夫氏だ。昇氏に、関西流の充実したシニアライフのヒントを聞いた。
コロナ禍によってリモートワークが急速に進み、固定席を設けないオフィスが増えるなど、“働き方”や“働く場所”は大きく様変わりした。人的資本経営やウェルビーイングを考慮したワークスタイルやオフィスに変える動きも広がっているようだ。最新事情と“働き方”“働く場所”変革のヒントについて、東京大学の稲水伸行准教授に聞いた。
いよいよ2023年10月に始まるインボイス制度。すでに発行事業者としての登録を済ませ、システム導入などの対応準備を進めている企業がある一方で、いまだに登録すべきかどうか決めかねている企業や個人事業者も多いと聞く。制度の中身やメリット・デメリットをしっかり理解するために、その仕組み、制度のポイントを、国税庁の課税部軽減税率・インボイス制度対応室の小倉啓太郎課長補佐に聞いた。
ビルの中や地下など、GPS(衛星利用測位システム)の電波が届かない場所でも人の位置や“流れ”が測定できる屋内位置情報サービス。その技術は飛躍的に進歩し、デジタルマーケティングやスマートファクトリー、働き方改革など、用途も大きく広がっている。テック企業以外の市場参入も活発化しており、サービスの可能性は今後ますます広がりそうだ。位置情報データのマーケティング・ビジネス活用と、ロケーションプライバシー保護を推進する業界団体、一般社団法人LBMA Japanの川島邦之代表理事に、日本における屋内位置情報サービスの現状と可能性を聞いた。
サイバー攻撃による大手自動車メーカーの工場操業停止や医療機関の診療停止など、サプライチェーンのサイバーセキュリティーリスクに起因する事件が頻発している。サイバーリスクが当たり前の時代の企業の心構え、リスクマネジメントについて、サプライチェーンリスクやサイバーリスクセキュリティーの権威である横浜国立大学総合学術高等研究院リスク共生社会創造センターの野口和彦客員教授に聞いた。
物流業界は、トラックドライバーの残業時間の上限規制が導入される「2024年問題」が間近に迫っているほか、「ポストコロナ」時代に対応したサプライチェーンの構築、SDGsをはじめ「持続可能な社会」実現のための取り組みなど、依然として大きな課題が幾つも立ちはだかっている。そこで、日本を代表する老舗物流業界紙「カーゴニュース」の西村旦編集長に日本の物流市場の現状や今後について聞いた。
かつての「35歳転職限界説」のようなネガティブマインドから、30代以上の転職市場は明らかにポジティブなものに変わってきている。百年コンサルティング代表の鈴木貴博氏は、「転職こそが、日本にイノベーションを起こす方策の一つ」と考えている。