企業におけるデジタル変革の鍵となるAI(人工知能)の活用プロジェクトが、業種を問わずさまざまな企業で進行している。しかし、いざPoC(概念実証)を始めたものの、思ったような成果を上げられず、プロジェクトが頓挫したり、立ち消えとなったりする例が後を絶たない。AI活用において誰もが陥りやすい「落とし穴」を知っておくことが、プロジェクト成功の近道となる。

データがなければ
AIは動かない

 AI活用プロジェクトの典型的な失敗パターンとして、どのようなものがあるのか。


 数々のAI活用プロジェクトやAI人材の育成に携わってきたテクノスデータサイエンス・エンジニアリングの執行役員常務 エバンジェリストの池田拓史氏は、「ボトムアップで始める」「トップが丸投げする」「データがない」の3つを挙げる。

 企業の中の一部門が現場主導でスタートする場合も、トップダウンで一方的に指示を飛ばす場合も、AI活用では成果を上げられないことが多い。ましてや、AIが学習・分析すべきデータの活用環境が整っていないようでは、プロジェクトを前に進めようがない。

 こうした落とし穴をふさぐためには、経営層が戦略的な視点からAIをどの領域に適用するのかを定め、組織横断的にプロジェクトを推進できる土俵をあらかじめ整える必要がある。


 また、データ活用のニーズ、保有するデータの量と質、想定される解決パターンなどについて、事前に専門家のアセスメントを受けておくことで、プロジェクトが頓挫することを未然に防ぐことができる。

 そして、AIを使ってデータから価値を生み出すには、プロジェクトを推進する組織づくりやデータ活用基盤を構築することなどが、大きなポイントとなる。

 本レポートでは、こうしたAIプロジェクトの落とし穴と、その落とし穴をふさぐための事前準備、そして、プロジェクトを成功に導くポイントについてまとめた。

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