戦略を立て、組織を率いて、成果を挙げる―昔の武将も今の経営者も、それは同じ。特に大名クラスの組織統治は、中小企業の経営に似たところがある。もし戦国時代の名将達がITを活用し、違う戦術を採っていたら?どんな地方拠点からでも、勝利していた.......つまり、現代でいえば、競合企業に勝ち、売上を最大化していたのでは? 地方中小企業の経営者、必見。日本史に残る7つの戦いを、そんな視点で再考する。

有名なあの武将たちが、もしITを活用していたら?

 セールスフォース・ドットコムのコラム「もし戦国武将がITを活用していたら?」では、日本史に残る有名な7つの合戦をピックアップ。「戦国時代を戦い抜いた名将たちに、もしも『IT技術』があったら、何が起こっていたか?」という“if”を、現代のビジネスに重ねて解説している。

 取り上げているのは「河越夜戦(1546年)」「厳島の戦い(1555年)」「桶狭間の戦い(1560年)」「長篠の戦い(1575年)」「本能寺の変・山崎の戦い(1582年)」「関ヶ原の戦い(1600年)」「上田合戦(1585年、1600年)」の7つ。

 例えば明智光秀は、近畿地方に軍事的空白が生じたチャンスを逃さず、奇襲で織田信長を討ち(本能寺の変)、天下に号令をかけた。しかし近畿地方にいる有力諸将の調略に失敗し、大軍を率いて中国地方から戻ってきた豊臣秀吉に大敗した(山崎の戦い)。このとき光秀にとって想定外だったのが、当然協力してくれると信じていた細川幽斎や筒井順慶といった有力武将たちが味方してくれなかったことである。光秀にとって彼らはいわば“有力見込み客”。見込んでいた相手にすら見放された光秀のもとに、他の武将が集まるはずはなく、負けるべくして負けたと言える。もし光秀が潜在的ニーズを抱える顧客に対してアプローチし、購買意欲を高めていく「リードナーチャリング(見込み客育成)」という手法を知っていたら、こんな展開にはならなかったのではないだろうか。

情報収集と分析次第で、勝負に勝てる

 戦いは常に、勝者と敗者を生むもの。どちらに転ぶのかを決めるのは偶然とは限らない。情報収集や分析など、事前にしっかり行っていれば、敗将たちは勝利を呼び寄せられたかもしれないのだ。

 もし名将たちが、クラウドによる情報伝達システムを導入していたら? 集めた情報をITで分析していたら? チームでエリア全体をカバーするエリアマーケティングを行い、情報をリアルタイムで共有していたら? ITを使ったインサイドセールスを導入していたら? リードナーチャリングを行っていたら? コミュニティクラウドで顧客の意見を抽出できていたら? クラウドサービスによって優秀な社員のナレッジを社員同士で共有していたら……?

 戦国時代の名将たちは自分の頭脳しか頼れなかったが、現代に生きる経営者はITツールを活用することで、より入念な準備が行える。歴史を考察することから見えてくる考え方は、現代社会で経営者たちの頭を悩ませている課題の解決に通じるかもしれない。

(この資料のダウンロード期間は終了いたしました)