エリクソンとファーウェイは昨年、この機能を備えた5G機器を販売したが、ノキアは専用の半導体の開発が遅れたため、2社に先を越されてしまっている。

 現在では、ノキアも同様の製品を提供しているが、遅延が経営立て直しの足かせとなったとアナリストは指摘する。

 通信関連の調査会社デローロ・グループによると、2015~2019年に、ノキアの無線インフラ市場における売上高シェアは24.4%から19.2%に低下。一方、エリクソンのシェアは26.2%から27.0%に、ファーウェイのシェアは27.5~30.7%にそれぞれ伸びている。

 エリクソンは今春、ファーウェイとともに、中国3大通信会社に5G製品を供給する契約を勝ち取った。中国は米国に次ぎ、通信機器市場で世界第2位の規模だが、ノキアは中国で受注を逃した。

 業界関係者の間で目下、大きな焦点となっているのが、通信会社が期待する品質を備えたマッシブMIMO(マイモ)対応の5G機器をファーウェイが今後も生産し続けられるかどうかだ。この新技術には、世界トップクラスの半導体企業からの供給が必要となるが、トランプ政権が最近打ち出した制裁措置により、外国の半導体企業でさえ、ファーウェイに製品を販売するには、米政府の承認を得なければならない可能性がある。

 ファーウェイの広報担当者は、米国の措置による全面的な影響をまだ精査しているところだとコメントした。

 エリクソンは今のところ、中国は自国の半導体業界を育成しており、ファーウェイへの供給を十分継続できると考えている。エクホルム氏は「地政学を巡る議論は、われわれには不向き」とした上で、ファーウェイへの逆風がエリクソンの追い風になるかについては、コメントを控えた。

(The Wall Street Journal/Stu Woo)

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