5G大戦01Photo by Hiroyuki Oya

日本が初の決勝トーナメント進出を決めたラグビーワールドカップ(W杯)。その開幕ともに第5世代通信規格「5G」のプレサービスが始まった。NTTドコモは5Gスマホを使い、視聴者が“ディレクター”となって好きな視点を楽しめる視聴スタイルを提唱。5Gはあらゆる産業を変えていく。特集「5G大戦」(全11回)のVol.01では、5GがラグビーW杯の試合観戦をどのように変えたのかをお伝えする。(ダイヤモンド編集部副編集長 大矢博之)

「週刊ダイヤモンド」2019年11月9日号第1特集を基に再編集。肩書や数値など情報は雑誌掲載時のもの

NTTドコモがラグビーW杯で実施した
5G活用のパブリックビューイング

 守り切れ。あと少し。あと少し。80分を告げるブザーが鳴る。ボールが蹴り出され、歓喜の瞬間が訪れた。

 10月13日、横浜国際総合競技場で行われたラグビーワールドカップ(W杯)の日本対スコットランド戦。日本は28対21で勝利を収め、ラグビーW杯初の決勝トーナメント進出を決める、歴史的な一戦となった。

 日本中を熱狂させたスコットランド戦。この試合の迫力や熱気を損なうことなくスタジアム外へと届けるべく、NTTドコモが実施したのは5Gを活用したパブリックビューイングである。

 パブリックビューイングの会場となったのは東京・汐留のイベントホールだ。会場には400インチの巨大スクリーンが設置され、サブスクリーンが左右に並ぶ。

 競技場には8台の4Kカメラが設置され、選手のアップやフィールドの俯瞰といったさまざまな映像をサブスクリーンに表示する。