取り扱う運用商品が拡大
以前からネット銀行は、定期預金や外貨預金など、比較的安定性の高い運用商品に定評があるが、ラインナップはそれだけではない。たとえば、銀行がこぞって取り扱う投資信託を手軽に購入できるネット銀行もある。また、「いつでも、どこでも」というネットの特性を最大限に生かせることから、FXに参入する銀行も登場。取り扱う運用商品は拡大傾向だ。決済だけでなく、資産運用もネット銀行で、という時代になっている。
ネット銀行を資産運用に活用する利点としてまず注目したいのは、資金移動の利便性だ。たとえば投資信託の場合、その日の基準価格を見て購入・売却が即座にできるし、売却時の現金化も早い。また、コストに敏感なだけに、ノーロード(購入手数料ゼロ円)の投資信託を多くそろえるなど、各行で特長を競っている。FXを取り扱うある銀行では、普通預金口座とFXの口座間のリアルタイムの資金移動を実現。もちろん、手数料はかからない。
また、資産運用に関する学習コンテンツやオンライン・セミナーなどのプログラム充実にも、各行とも力を入れている。自分に合った投資スタイルを見つけたり、気になる投資信託を検索できるなど、使いやすいコンテンツが少なくない。時間を選ばず閲覧できることから、リピート利用するユーザーも多いようだ。
利用者ニーズを満たすネット銀行のFX
ところで、ダイヤモンドオンライン読者の資産運用に関するアンケートでは、投資信託で運用している人は5割近く、FXも4分の1以上に達した。今後FXをしてみたいという人は7割を超えている。資産運用に積極的な姿勢がうかがえる結果だ。また、FX業者を選定するポイントを尋ねたところ、手数料や使い勝手などに続いて、資産保全の安定性やシステムの安定性を重視する声が多かった。
ネット銀行のFXは、コスト面の競争力が高く、取引スタイルに合わせたコース設定や取引ツールにも工夫が見られる。金融機関としての信頼感も揺るぎない。手ごろな金額からスタートできるFXから、ネット銀行での資産運用を始めてみるのもよさそうだ。決済等のサービスだけでなく、積極的な資産運用でも、ネット銀行の魅力を体感していただきたいものである。