多くの企業がリモートワークを推進する中、ニューノーマル時代に合わせた新たな働き方へ移行しづらいのが財務経理部門だ。一方、DX(デジタルトランスフォーメーション)が叫ばれる以前から、いち早く財務経理業務の改革を進めてきた大手機械要素部品メーカーであるTHKに、財務経理部門のデジタル化、目指すべき方向性について話を聞いた。

 かつて財務経理部門に求められたのは、「正確に記帳し、正確に処理する」という役割だった。しかしグローバル競争が激化し、参入してくる新興勢力も台頭するなど、ビジネスを取り巻く環境が激変する中、財務経理部門の存在意義も「会社が進むべき方向性を示す羅針盤」へと変わってきているといえるだろう。

 グローバルに事業を展開しているTHKでは、リーマンショックを受けて骨太な企業体質につくり変えるべく、2009年から「決算早期化プロジェクト」を立ち上げ、財務経理改革に取り組んできた。この取り組みは、13年には「共通会計プロジェクト」へと発展。SAPを基盤とする会計システムの共通化、決算期をグローバルスタンダードである12月に統一する会計年度の共通化、IFRSに準拠した会計基準の共通化などに取り組んできた。

 そして19年より、紙やExcel、人手に頼った時代遅れな業務プロセスからの脱却を目指し、決算の自動化と統制強化を見据えた次なる変革をスタートさせた。この新たな取り組みを支える基盤として活用しているのが、クラウド型決算プラットフォーム「BlackLine」だ。

 BlackLineによって財務経理部門がどう変わったのか、財務経理部門は企業の成長に向けて何を目指すべきなのか――。THKのこれまでの取り組み、展望を知ることは、これからの財務経理部門を考えていく上で大きなヒントになるはずだ。

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