5G/エッジコンピューティングで、どんな未来社会をつくれるか

2021年8月24日、ダイヤモンド社はレッドハットとインテルの協賛を得て、Webセミナー「Innovation for Society5.0 未来社会『Society5.0』を実現する5G/エッジコンピューティングの可能性」を開催した。新しい社会「Society5.0」の実現のため、期待されるのが、膨大なビッグデータをシステムの末端(エッジ)で処理する5Gとエッジコンピューティングだ。ハードウエアベンダーのインテル、ソフトウエアベンダーのレッドハット、それらを組み合わせてユースケース(使用・導入事例)を創造するNTTドコモの先駆者らが、5Gとエッジコンピューティングの可能性や課題などについて議論した。

「新しい社会」実現に不可欠な5Gとエッジコンピューティング

「Society 5.0」とは、サイバー(仮想)空間とフィジカル(現実)空間を高度に融合させたシステムにより、経済発展と社会的課題の解決を両立する新しい社会。狩猟社会(Society 1.0)⇒農耕社会(Society 2.0)⇒工業社会(Society 3.0)⇒情報社会(Society 4.0)に次ぐ、第5の社会だ。

 今回のセミナーでは、こうした「Society 5.0」実現に向けた実証実験、社会実装の最前線、今後の可能性や課題などを追った。

 まず、具体的な実証実験や移動通信の技術の現状について、iU学長の中村伊知哉氏による基調講演「Society5.0実現に向けたIoT実証実験の『今』」の他、NTTドコモ執行役員6G-IOWN推進部部長の中村武宏氏による特別講演「5G Evolution & 6G」を行った。

 その後、Society 5.0を実現させる基盤技術ともいえる5Gとエッジコンピューティングについて、「クラウドからエッジへ。未来の社会を作るコンピューティングのかたち」と題したパネルディスカッションを開催した。

 経済キャスターの瀧口友里奈氏をモデレーターとし、インテル新規事業推進本部クラウド・通信事業統括部長の堀田賢人氏、レッドハットシニアソリューションスペシャリスト長滝信彦氏、NTTドコモ執行役員6G-IOWN推進部部長・中村武宏氏の3氏が、5Gとエッジコンピューティングの可能性や課題、解決方法などについて、さまざまなユースケースを紹介しつつ未来社会を展望、熱い議論が交わされた。

 果たして、エッジコンピューティングを活用して、どのように未来社会が変わるのか――。さまざまな業界がどう進化していくか――。

 冒頭、インテルの堀田氏は、これからはデータをコンピューターに「送る時代」からデータ生成源に「置く時代」に移行する、との予測を口にした。一体どういうことなのか。