授業は基本的に、講義、ケーススタディ、グループワーク、ディスカッションという流れで行われる。2年次からはゼミ形式の「プロジェクト研究」が中心になり、希望によって修士論文に相当する研究論文や、リサーチペーパーに相当する課題論文をまとめてゆく。ここで重視されるのは「対話」と「思考」のプロセスである。
「一つの論文をまとめるのは、例えるなら“総合格闘技”のようなもの。まず問題意識を持つことから始まり、各種のデータ分析をしながら、知識や知力を総動員して、思考のプロセスを深めてゆく。そもそも自分が何をやりたいか(研究テーマ)を見つけるのは意外と難しく、最初の1ヵ月はほぼ対話のプロセスになります」(田中教授)
同窓会組織の
バックアップで
奨学金制度も充実
CBSでは、修了生の多くは、所属する企業内での「戦略経営リーダー」を目指している。「一般的にビジネススクール修了後には、転職や起業する例が増えていますが、CBSでは組織内にとどまりリーダーを目指すケースが多い」(田中教授)。そのためさまざまな業種から継続的に多くの企業派遣者が送り出されているという。
また、奨学金制度(入試成績上位50%に100万円を給付、最大250万円を10年間無利子で貸与など)が充実している。この背景には、実業界で活躍している中央大学の同窓会組織「南甲倶楽部」を始めとする強力な支援体制がある。
入学定員(MBA)は80人(4月入学60名、9月入学20名)で、平均年齢は30歳台後半。入学時までに2年以上の就業経験を有することが出願資格である。開講されるのは交通アクセスのよい都心の後楽園キャンパス。忙しいビジネスマンでも負担なく通学できるロケーションといえる。
「なぜ人はビジネススクールに来るべきなのか? 私は“人生を変えるために”来るのだと思っています。実際に学生たちはほぼ例外なく、ここでの勉強をきっかけに人生が好転している。例えば、ある小売企業に勤務していた女性は海外部門のトップに登用されたり、大手化粧品会社に勤務していた男性は地方営業所から、希望していた本社の経営企画部門に異動を果たしています。では、なぜ人生が好転するのでしょうか。仕事と学業を両立しながら2年間勉強するのは楽ではないものの、その分、短時間に効率よく学びアウトプットするという能力が格段に向上するからです。中央大学ビジネススクールでは単なるビジネスの知識伝授に止まらず、そうしたビジネススキルを向上させる教育が行われています。ぜひ、迷わずに一歩踏み出してほしいと思います」(田中教授)
また、ビジネススクールを基盤とする博士後期課程が設置されているのも大きな特徴となっている。