地上テレビの完全デジタル化により、有料多チャンネルを見る環境は劇的に変化した。豊富なコンテンツを持つ「スカパー!」では複雑だったサービス体系をシンプル化、より加入しやすく、見やすい環境を整えている。
代表取締役 執行役員社長
高田真治 氏
デジタルテレビがもたらした本質的な価値は、これまで見る機会がなかった番組に出合え、生活の中で思いがけない感動を得られるようになることだと思います」と語るのは、スカパーJSAT・高田真治社長である。2011年の地上テレビ放送の完全デジタル化を経て、家庭のテレビは大きな進化を遂げた。映像の質もさることながら地上・BS・CS三つのチューナーが内蔵されたテレビが普及したことの意義が大きい。つまり「日本の5000万強の世帯のほとんどのデジタルテレビに、有料多チャンネル放送を見ることができるチューナーが内蔵されている環境ができた」(高田社長)のである。これは世界でも類を見ない、先進の視聴環境だという。
窓口一本化で
加入も視聴もシンプルに
これまで有料多チャンネル放送の普及を拒んでいた要素として考えられるのが、ハード面でのセッティングの煩わしさ(外付けチューナーの設置)と、サービス体系のわかりにくさであろう。今回チューナーが内蔵されたことを受け、「スカパー!」ではサービス体系の整備に着手、既存の三つのサービスを「スカパー!」という一つのブランドに統合、カスタマー対応も窓口を一本化して、加入しやすくわかりやすい体制を整えた。「簡単にいうと、『スカパー!』を見たいと思った方は、自分の見たい番組を選び、“この番組を見たい”と窓口に問い合わせていただければ、すぐにでもサービスを受けられる体制が整ったのです。加入は1チャンネルから可能です」(高田社長)。
高画質にこだわり、たくさんのジャンルの番組を見たい視聴者には、セットトップボックスを付けることによって、より多彩な番組が見られる「プレミアムサービス」も用意されている。これを利用すると、最大でテレビ166ch、ラジオ100ch、オンデマンドなど文字通り多くのチャンネルを享受できる環境となる。
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「スカパー!」の特長は、何といっても多彩なコンテンツを保有していること。特にスポーツは試合の最初から最後までを放映するので、ライブ感が味わえると評判だ。また、世界一流のドキュメンタリー番組や最新の国際ニュース、ハリウッドの映画や評判の海外ドラマにアニメ、最近地上放送が少なくなった日本の時代劇番組など、幅広い年齢層にマッチするコンテンツを擁している。「映像を通じて多様な文化を育む存在であること。それが『スカパー!』の使命であり特長であると考えています」(高田社長)。受け身の視聴から、選択できる能動的なコンテンツの視聴へ。メディアが多様化する中、「スカパー!」の進化した有料多チャンネル放送のサービスは、ライフスタイルの変化を含めた新時代への可能性を感じさせる。