膨大なルーティンワークに追われ、付加価値の高い戦略的コア業務に手が回らない——。こうした悩みを抱えている財務経理部門は少なくないだろう。ゲームソフト大手のカプコンもそうした企業の一つだった。さまざまな環境変化によってゲーム業界は激動の時代に突入しており、財務経理部門には経営陣が迅速に意思決定を行うための業務変革が求められていたのだ。
2010年代半ば、ゲーム業界は大きな転機を迎えていた。ゲームソフトが従来のパッケージ版からダウンロード版へと急速にシフトし、ビジネスモデルが一変。ゲーム各社は激変する競争環境に迅速に対応する必要に迫られた。ところが、当時のカプコンでは、月次決算に15営業日もかかっており、そのままでは迅速な意思決定ができず、デジタルシフトの波に乗り遅れる懸念があった。そこで財務経理部門の変革に乗り出した。
カプコンが描いたのは、業務プロセスを見直してデジタル化し、ルーティンワークから従業員を解き放ち、戦略的コア業務へと人材をシフトさせる、という変革シナリオだった。20年度から業務プロセスの見直しに着手して1年余り——。同社では月次決算を従来の半分以下の7営業日に短縮し、さらなる改善に取り組んでいる。カプコンはいかにして、かくも短期間で業務を劇的に改善させることができたのか。その画期的方法を紹介する。詳細は資料で確かめてほしい。