2022年度から高校に新コース「英語コース」「共立進学コース」が新設された。東京・八王子にある広大なキャンパスは自然に恵まれ、体験を重視する学びを支えている。4技能統合型授業を実践するなど、英語教育にも力を入れる。卒業生の約半数が共立女子大学・短期大学に進学する。
晴山誠也校長
共立女子第二のスクールミッションは、「セルフリーダーシップを発揮し、広く社会に貢献できる自立した女性」である。
「セルフリーダーシップとは、社会の中で自分の役割を考え、そこで自分らしさを十分に発揮して貢献すること。女性の社会的自立と自活は、共立学園創立以来の一貫不変の理念ですが、生徒たちには、女子校というジェンダーバイアスがない環境の中でセルフリーダーシップを身に付け、社会に貢献できる自立した女性になってほしいと考えています」
そう話すのは、晴山誠也校長だ。
同校で注目すべきは、まず自然豊かな恵まれた環境だ。学校の敷地は東京ドームの5個分、校内には多種多様な樹木や植物が育成し、野鳥も観察できる。同校では「体験」を通して実物に触れることを重視しており、学校全体を教材とした理科教育を行っている。
そして英語教育にも特色がある。中学の英語は、2017年度から4技能統合型授業をスタート。50分の授業のうち45分は生徒が能動的に英語を使う活動を行い、音読やペアワークなどさまざまなアクティビティーや練習を通して、確実に英語力を身に付けていく。また、教科書を飽きるまで何度も繰り返し使う「レイヤードメソッド」を導入、英語のコアを鍛えていく。その結果、21年度の高校3年生は、英検準1級を8人が取得するという成果を出した。
「英語コース」「共立進学コース」を新設
今年度からは、高校に「英語コース」が新設された。ここでは、ベルリッツと連携した授業を行うほか、高校1年の3学期にニュージーランドへのターム留学が必須化されており、国内外で活躍できる自立した女性の育成を目指している。
また23年度からは、共立女子大・短大を第1志望とする生徒を対象にした「共立進学コース」がスタートする。「このコースでは付属校のメリットを生かして、大学の授業を受ける日を設けるなど、高大連携を推進。受講した授業は大学進学後に単位として認定されるため、その分留学や資格取得などの時間に充てられます。進路が明確な生徒にとっては、自分のやりたいことにしっかりと取り組めるコースになると考えています」(晴山校長)。
今年の共立女子第二の現役進学率は97・6%、共立女子大・短大への推薦制度も充実しており、毎年約半数の生徒が進学する。外部大学進学希望者には、「併設高校特別推薦制度」があるなど、挑戦と安心の進学システムが用意されている。
約6万冊の蔵書を誇る図書館をはじめ、400メートルトラックを持つ総合グラウンド、9面のテニスコート、ゴルフ練習場などの施設もあり、放課後の部活動も盛んだ。生徒たちはこの恵まれた環境の中で、自分らしさを発揮する6年間を過ごす。