2つめが、端末が万一ウイルスに感染した場合に利用するオフライン端末向けウイルス検索・駆除ツール「Trend Micro Portable SecurityTM(以下、TMPS)」だ。TMPSはUSBメモリの形状をしており、ツールを端末に装着するだけでソフトウェアをインストールすることなく端末内のウイルス検索・駆除を行うことが可能となる※3

 さらに3つめが、感染経路を断つ「Trend Micro USB SecurityTM(以下、TMUSB)」だ。これはUSBメモリ内をウイルス検索し、検出した場合に駆除を行う製品。トレンドマイクロのパートナー各社から販売されているTMUSB搭載のUSBメモリを利用することで、日々の業務で利用することの多いUSBメモリを介したウイルス感染リスクを低減できる。

 「TMUSBでUSBメモリを介した制御システムへのウイルス混入を防止。さらにシステム内の端末をTMSLで固定化し保護します。仮に網の目をかいくぐり侵入したウイルスがあっても、TMPSで検知・駆除できるのです」と斧江氏は強調する。

情報システム部門との連携により
全社的なセキュリティレベルを向上

 次いで斧江氏は、企業内の体制の変革も必要と説く。情報システムの保護については、制御システムに比べ、いち早くリスクにさらされたことから、様々な知見が蓄積されている。それを制御システムの保護に生かさない手はない。今こそ、現場技術部門と情報システム部門を連携させたセキュリティ対策体制が求められているというのだ。

 「実際、当社の調査によると、制御システム管理者の60%以上が、制御システムのセキュリティ対策について、情報システム部門の協力を期待していることが分かりました※2。全社的なセキュリティレベルの向上を図る意味でも体制を見直すべきでしょう」と斧江氏は言う。

 冒頭でも述べた「ウイルス感染被害のうち45%以上が操業停止に至った」という事実をどう捉えるか──。今こそ、対策、体制、あらゆる面から制御システムにまつわるリスクを見直すべきではないだろうか。

※1 The Security Incidents Organization, http://www.securityincidents.org/
※2 2012年7月 トレンドマイクロ調べ(国内の制御システム管理者550人を対象にインターネット
   調査を実施)
※3 ウイルス検索時に一時的に検索対象端末にドライバおよびローカルHDDにファイルを作成する
   が、検索終了後、検索対象端末に当該ドライバおよびファイルは残らない。
※ TMPSは、管理用コンピュータのウイルス検索は行わない。
 
 

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