居住中の住まいを
モデルルームのように5時間で演出する手法
サマンサ・ホームステージングでは現在、全国に6つの事業拠点(東京・大阪・愛知・福岡・仙台・広島)を持ち、年間8000件以上のホームステージングを実施している。他社に先駆けて事業を開始しているため、家具や小物のストックが豊富であり、日本全国一律のクオリティでサービスを展開できる体力がある。そして、高品質のサービスを提供できる経験豊かな約170人のスタッフを揃えている点が強みだ。
サービスは「空室ホームステージング」と「居住中ホームステージング」に大別される。前者は、空室となった売却中の物件を、新築マンションギャラリーのように家具や小物で演出する。部屋の雰囲気や、ターゲットとなる顧客像に適したプランニングで、物件本来の魅力を引き出していく。後者は文字通り〝住みながら売るための空間演出〟のサービスで、生活感あふれる空間を片付け、売主宅に元々ある小物や食器などを活用しながら、物件の魅力や価値が伝わるように演出する。
現地調査なしで、初めて訪れる住宅の片付けとアレンジメントという点で、居住中ホームステージングの方が難易度は高いが、水廻りのハウスクリーニングやプロカメラマンによる撮影まで含む全てを5時間以内で完了させるという手法を同社は確立している。また、スタッフは全員、日本ホームステージング協会認定資格であるホームステージャー2級以上の資格を取得。加えて、社内での定期的な研修会や交流会を通して、常にスキルアップを図っている。
最先端テクノロジーによる
映像提供でよりリアルな空間を再現
同社では、他社に先駆けて最先端のテクノロジーによるサービスも展開している。その一つが、「Matterport 3D ウォークスルー」である。360度撮影が可能な3Dスキャンカメラで物件内を撮影し、4K画質対応の精細な3Dモデルに変換。スマートフォンやパソコン、タブレット端末から、バーチャル内覧ができるクラウドサービスだ。誤差1%未満の精度で採寸が可能なため、カーテンの寸法も動画内で取得できる。平面図や立体的なドールハウスビューを利用し、間取りや全体構成を可視化することも可能だ。
バーチャルホームステージング「roOomy(ルーミー)」もそうだ。「これはMatterportで撮影した空室の3Dデータ上に、3DCGの家具や小物でホームステージングしたバーチャル空間内を3Dウォークスルーツアーできる、世界初のサービスです。この技術を保有しているオランダの企業との提携により、当社が日本で初提供しました。リアルな質感まで作り込んでいるので、これまでにない〝没入感〟を体感できます。実際の物件に家具を設営するよりもスピーディーに、そして低価格で長期間の提供が可能です」と大西社長はメリットを強調する。
コロナ禍で働き方が変化して住み替え需要が増加する中、ホームステージングの需要は増えている。クオリティの高い映像情報は、売主にも買主にもメリットがある。最先端テクノロジーによるサービスが、それをさらに高めていく。