調査・研究のフィードバックを活かした商品企画が進む

人生を豊かにデザインできるマンション体験を創出日鉄興和不動産株式会社
執行役員
企画本部 経営企画部長
兼 イノベーション・DX推進室長
稲垣 修

日鉄興和不動産のリビオライフデザイン総研は、マンションとの出合いからそこでの暮らしまで、さまざまなシーンを生活者視点で見つめ、「人生をより豊かにデザインする」ことを目的としている。

「根底にあるのは、マーケットインの発想でお客さまのニーズに寄り添い、お客さまの人生をデザインしていくこと。社内シンクタンクとして未来の暮らしを考えながら、マンションブランド「LIVIO(リビオ)」のブランディング戦略を立て、それを実行しています」と、同社経営企画部長の稲垣修氏は説明する。

その活動は、シングルライフに特化して調査研究を行う「+ONE LIFE LAB」、最新の技術やテクノロジーを他企業と共創する「Co-Creation BASE」の他、「新しいくらし! 創造プロジェクト」「新しい買い方創造プロジェクト」から構成される。

人生を豊かにデザインできるマンション体験を創出日鉄興和不動産株式会社
住宅事業本部
リビオライフデザイン 総研室
チーフマネージャー
佐藤有希

「当社では、従来から都市型コンパクトレジデンスの開発に力を入れています。単身者向けに特化した『リビオレゾン』では、一人暮らし〝あるある〟のアイデアをベースにデザインや機能を追求し、個性あふれる新しい住まい価値の創造を目指しています」と語るのは、同総研チーフマネージャーの佐藤有希氏だ。

例えば、出版社と共同で実施したアンケート調査からキッチンのグリルがあまり使われていないことが判明すれば、グリルを収納スペースに変更し、上部の収納棚からドロップする、タブレット端末対応のレシピホルダーも開発した。他にも旅行代理店やアパレルメーカーなどと連携してさまざまな趣味嗜好に合わせた部屋やインテリアを開発・提案してきた。調査のフィードバックを活用して作られたオリジナル商品は、分譲するマンションに実装される他、「ONE LAB・SHOP」を通じて個別購入にも対応している。さらにはマンション専用の無人コンビニエンスストアやデマンド運行バス、入居者専用アプリなど、入居者の生活利便性を高める新規アイデアを、従来の取引先にとらわれることなく新たなパートナー探しを含めて積極的に採用してきた。