5Gインフラシェアで街の価値を向上させる
同社はまた、高速通信規格「5G」を今後の街づくりに必須の社会基盤と位置付けている。
市街地のビル屋上などに5Gインフラを建設し、複数の移動体通信事業者にこれを提供して基地局を誘致する「5Gインフラシェアリング事業」を推進中である。
その中で通信事業者向け電気・通信基盤構築のエクシオグループと共同で基地局用シェアリングの建物屋上ソリューションとその工法に関する特許を取得し、さらに屋内インフラシェアの最大手であるJTOWERとも事業連携を行う。
基地局設置に適した場所を提供できるビルオーナーや自治体などとのルートを持つ三菱地所の強みを、携帯キャリア各社へ提供することで収益化を図る一方、社会基盤整備のスピードアップにも貢献する。
「どの携帯電話利用者であっても、またオフィスで働く人も、ショッピングを楽しむ人も、その街では誰もが良好な通信環境を享受できるという環境づくりは、街の価値向上につながります」。長谷川氏は、同社の街づくりの考えにも合致することを強調する。
本業のアセット事業の強みをノンアセット事業にも活かす。同社のしたたかさが、われわれの生活をより豊かに、楽しく、快適にしていく。