空気調和のパイオニア、100周年を機に「環境クリエイター®」を目指す女優の八木莉可子さんが出演する新CM「環境クリエイターズ」篇。パーパスを強く打ち出したCMを通じてブランド力向上を図る。爽やかなイメージが印象的だ

 同社では2020年に、自らの目指すべき姿を「環境クリエイター」と定めた。「人が住む環境のための空調技術」だけでなく、気候変動が深刻化する中で「地球環境に貢献する環境技術」まで創造する企業でありたいと考えたからだ。そのため100周年を機に「環境革新で、地球の未来をきりひらく。」というパーパスと、政府が目標に掲げた「2050年カーボンニュートラル宣言」を受け、40年を社会構造の大きな転換点と予測し「長期ビジョン2040」を策定した。

「当社のコア事業は、空気調和技術を核とする国内外での建設事業。26年までは"未来への船出の4年間"として、建設事業の収益力強化に注力しながらも、成長領域であるカーボンニュートラル事業にも積極的に投資したいと考えています」(小島社長)

 同社では、80年代から水や氷を使った蓄熱の研究をスタートし、96年にはさらに効率良く熱をためられる水素に着目。カーボンニュートラル事業の領域では、すでに水の電気分解による高純度水素の生成技術を確立している。22年からは北海道石狩市と協働で、太陽光とグリーン水素による小規模マイクログリッドを構築して運営を開始。平常時は余剰電力を蓄電池や水素に換えてためておき、災害時に給電する仕組みで、災害に強い地域づくりを実現している。同社では、こうした再生可能エネルギーを「つくる・ためる・つかう」ための独自のEMS(エネルギー管理システム)を開発中で、「ツナグ」をキーワードにカーボンニュートラル事業を進めていく考えだ。