建材、産業資材、電子・デバイスの3事業を展開する高島。省エネ化・省力化につながる商材を得意とし、自らも持続的に成長するため戦略的投資を推進している。資本コストや株価を意識した経営の実現でPBRも大幅に改善した。自己株式取得など、株主還元も積極的に行っている。

どんな会社?

販売だけでなく、加工・物流・施工と多様な価値を提供

 高島は産業用繊維の卸として1915年に創業。100年を超える歴史を持つ専門商社だ。

 50年代までは取扱い商材の9割以上が繊維関連だったが、主な取引先である化学繊維メーカーの事業多角化に対応して、建材や樹脂・化成品なども扱うようになった。その後も70年代に電子デバイス(部品)、90年代には太陽光発電の取扱いを開始するなど、時代ごとのニーズをとらえながら事業の多角化を図ってきた。2000年代に入ってからは事業の“選択と集中”を繰返し、現在は建材、産業資材、電子・デバイスの3事業本部に集約している。

 建材事業本部は主に国内向けに建設資材、断熱資材、住宅資材、再生可能エネルギー資材などを、産業資材事業本部は繊維や樹脂成型品などを提供。電子・デバイス事業本部は、香港に置く子会社が主にアジア市場向けに電子部品を提供している。タイとベトナムに自社工場を持ち、部品のアセンブリ(組立て)も行っている。

 いずれの事業においても、単にモノを販売するだけでなく、設計・加工・物流・施工など、あらゆる付加価値サービスを提供できるのが高島の特徴だ。

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「キャリア型人財」を育て上げ、持続的成長の実現を目指します

高島 代表取締役社長
高島幸一(たかしま・こういち)

 当社は、戦略的な投資の拡大によって持続的な成長を目指す一方、株主の皆さまにより多くの利益を還元するため、資本コストと株価を強く意識した経営に取組んでいます。

 その一環として、23年12月に東京・銀座の保有不動産を売却。これによって計上される特別利益をもとに、特別配当と自己株式取得を実施する予定です。

 持続的な成長のためには、ビジネスの根幹を支える「人」への投資も不可欠です。当社は、1人ひとりが経営力と専門力を掛け合わせ、自らキャリアオーナーシップを発揮して価値創造を実現できる「キャリア型人財」の育成を重視しています。

 これからの高島の成長に、ぜひご期待ください。