Googleが不自然なリンクに対する取り締まりを強化して以降、 ウェブサイトを運営する企業のみならず、SEOベンダーにも激震が続いている。 そんな中、安全性と効果を両立させるソリューションで、 目覚ましい成長を続けているのがPLAN-Bだ。 契約継続率97%という数字に表れる同社のノウハウに注目すれば、 今後、企業がSEO業者とどのようなパートナーシップを築くべきか、 そのヒントが見えてくる。

 パソコンで、スマホで、タブレットで……。知りたいことがあれば、いつでもどこでもネットを検索するのが当たり前となった現在、検索結果は消費行動にダイレクトに結び付くようになった。さらにウェブサイトを訪問する人の79%が検索サイトを経由しているという事実からも、「SEO=検索エンジン最適化」は、自社サイトを持つ企業において避けて通れないビジネス上の課題となっている。

 しかし2011年から12年にかけてSEO業界は大きな変化に直面した。というのも、日本の検索結果の9割以上をカバーする検索エンジン「Google」が、11年からスパムサイトの除外を目的に、検索結果の表示プログラムに大きな改訂を重ねているからだ。「パンダアップデート」「ペンギンアップデート」と呼ばれるこれらの改訂の後、古典的なSEOを施していたサイトは軒並み順位を落としたばかりか「ガイドライン違反」を指摘されて検索結果から除外されるケースも続出。SEO業界に大きなインパクトを与えたのだ。

今求められているのは
「真面目なSEO」

鳥居本 真徳
株式会社PLAN-B
代表取締役社長

 この激震を「追い風でした」と話すのはPLAN-Bの鳥居本真徳社長だ。

 同社は03年にネット広告の代理店として大阪で創業した。SEO事業をスタートしたのは07年という後発ベンダーだが、わずか6年で取引社数2000社を超えるまで拡大。12年6月に60人だった従業員が13年6月には倍の120人に達するなど急成長を遂げている。

 その躍進の秘密は何か?

 同社のマーケティング事業部を統括する児島一誠事業部長に訪ねると、拍子抜けするほど気負いのない答えが返ってきた。

児島 一誠
株式会社PLAN-B
マーケティング事業部部長

「大切なのは、手間のかかるSEOをコツコツやることですね。SEOのために外部リンクが重要であることは今も昔も変わりません。しかしリンク数ばかりを追い求める『一山いくら』といったやり方でクライアントの課題を解決するのは困難になってきています。キーワードを検索した利用者のニーズに応える良質なサイトを1から制作し、クライアントのサイトへスムーズに誘導する。そんな泥臭い方法こそが、今、一番効果的だと思います」と児島氏。

「数より質」という信念を事業の草創期から貫いてきた同社にとって、不正なリンクがリスクとなる競争環境はむしろプラスに働いている。

同社がSEOを手がけたサイトは、ペナルティを受けることなく順調に成果を出しており、一連のアップデートでペナルティへの意識が高まった企業から数多くの相談が舞い込むなど、まさに追い風が吹いているという。