ネット証券のスマートフォン向けアプリは現在進化を続けている途中で、各社のアプリにはまだまだ機能差がある。前回のマーケット情報編に引き続き、今回は、各社日本株向けアプリの機能比較「個別銘柄」編をお届けする。
たとえば、気配板やチャートなどの表示データの更新時間は取引ツールごとに異なる。楽天証券の「iSPEED」では、株価の更新頻度を、「なし、5秒、10秒、15秒、30秒、60秒」から選べる。一方、岡三オンライン証券の「岡三ネットトレーダースマホ」では、リアルタイムに自動更新される。
リアルタイム更新の方が新鮮な情報が見られる一方で、スマホ端末のバッテリーの消耗は速くなる。また、「iSPEED」はシェイクでも株価更新が可能だ。「更新なし」に設定し、見たい時だけシェイクする手もある。自分の取引スタイルにあったアプリを選ぶといい。データの更新時間を含め、その他の機能比較を【図表1】にまとめた。
【図表1】各ネット証券の最新日本株アプリ 機能編
| 証券会社/ アプリ名 |
最短更新間隔 | チャート | 特殊注文 | 会社情報 | ||||
| テクニカル指標数 | 横表示 | 表示期間変更 | 逆指値 | OCO | 板発注 | |||
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SBI証券 SBI株取引 |
5秒 | 1 | ○ | ○ | ○ | - | - | - |
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岡三オンライン証券 岡三ネットトレーダースマホ |
リアルタイム | 3 | ○ | ○ | - | - | ○ | 業績、ロイターコンセンサス、株主優待、投資情報局 |
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カブドットコム証券 kabu.com for iPhone/Android |
リアルタイム(板) | 25 | - | ○ | ○ | ○ | - | 四季報、株主優待 |
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GMOクリック証券 iClinck株 |
1秒 | 4 | - | ○ | ○ | - | ○ | 指標、財務、業績等 |
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松井証券 株touch |
リアルタイム(板) | 7(株) | ○ | - | ○ | ○ | ○ | - |
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マネックス証券 マネックストレーダースマートフォン |
リアルタイム | 7 | ○ | ○ | ○ | ○ | - | - |
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ライブスター証券 livestarS |
リアルタイム | 7 | ○ | - | - | - | ○ | - |
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楽天証券 iSPEED |
5秒 | 14 | ○ | ○ | ○ | ○ | ○ | 四季報、株主優待 |
※テクニカル指標数には「出来高」を含みません。
今やチャートの「横表示」はあたりまえ
スマホのチャート画面といえば、「横画面表示」だ。スマホを横置きにした時に、チャート画面も横長に表示できる。狭いスマホ画面でも少しチャートが見やすくなる。多くのアプリに装備されている機能だ【図表1】。
一目均衡表、ボリンジャーバンドなど、各種テクニカル指標も表示可能だ。カブドットコム証券の「kabu.com for iPhone/Android」で表示できる指標はもっとも多く、25種類(出来高を含めると26種類)もある。
おすすめは楽天証券の「iSPEED」だ【図表2】。テクニカル指標が14種類と多く、「横表示」も可能。また、チャート画面を指でつまんで縮めたり広げたりすると、表示期間を変更できる。株価更新は最短5秒だが、チャートに関しては、リアルタイム更新で表示が可能だ。
【図表2】楽天証券の「iSPEED」。横画面表示が可能でテクニカル指標も他種類備える。トレンドラインの描画も可能だ。
なお、各社のチャート画面は6月21日の記事にも掲載してある。
逆指値注文で価格変動リスクに対処
「逆指値」は、屋外で利用することも多いスマホの場合、ぜひ利用したい注文機能だ。逆指値とは、現値より高い買い注文、現値より安い売り注文を出す機能だ。
わかりやすい使用例として「損切り」がある。「もしも今よりも株価が●円下がったら損切りで逃げたい」と思った時に、逆指値注文を出しておく。思惑どおり株価が上がれば注文は出ないが、万が一急落した時は損切りによって大きな損失を回避できる。
現在、大手ネット証券のアプリはすべて逆指値注文に対応しているほか、OCO注文(逆指値と通常指値の同時発注)が使える証券会社もある【図表1】。さらにカブドットコム証券では、「トレーリングストップ」(株価の高値・安値に合わせて逆指値も自動修正する注文)など、注文機能が多彩だ【図表3】。
【図表3】カブドットコム証券「kabu.com for iPhone/Android」の注文画面。特殊注文の種類が多彩。
また、最近では、気配板から即座に発注する機能も装備されはじめた。たとえば、6月にエイチ・エス証券では、「スマ株」に「クイック注文機能」を盛り込んだ。事前に注文株数を設定しておくと、気配板に表示された価格をダブルタップすることで、すばやく発注できる。
ライブスター証券の「livestarS」でも板発注が可能だ【図表4】。その上、一度出した注文の価格訂正や取消まで板上でできるので、かなり実戦的だ。岡三オンライン証券の「岡三ネットトレーダースマホ」では、個別銘柄の各種情報を表示している際に、シェイクすると瞬時に注文画面に移動する。
【図表4】ライブスター証券の「livestarS」は、板発注だけでなく、板上から注文価格訂正・取消まで可能。
企業分析ができるアプリはまだ少ない
会社四季報、過去の決算情報など企業分析機能を備えたアプリは少ない。そんな状況下、岡三オンライン証券の「岡三ネットトレーダースマホ」は、圧倒的な情報量だ。
企業業績やロイターコンセンサスレーティング、業績予想などが見られるため、スマホで企業分析が可能だ【図表5】。また、株主優待の検索機能も備えている。
【図表5】岡三オンライン証券の「岡三ネットトレーダースマホ」。企業の実力を成長性、収益性などの6つの観点からスコア分析。
楽天証券の「iSPEED」やカブドットコム証券の「kabu.com for iPhone/Android」では、会社四季報が読める。特に「iSPEED」では、業績推移・予想、財務まで、詳細な四季報データがチェック可能だ。
さて、前回のマーケット情報編から、2回にわたってスマホアプリ比較を行ってきたが、使えそうな機能は見つかっただろうか。ネット証券各社のスマホアプリは基本的に無料だ。用途に応じて複数インストールする手もありだ。ぜひ、導入してモバイルライフを充実させていただきたい。



