なぜ、営業とマーケティングは連携できないのか
企業(あるいは製品、サービス)と顧客の関係は複雑で、マーケティング活動に巨額を投じ戦略を練り上げても、営業活動に落とし込めなければ意味がありません。それゆえマーケティング部門と営業部門の連携の重要性が叫ばれ続けるわけですが、そもそも両者は、与えられた役割も思考法も異なります。
営業が個々の顧客の課題解決という“現実”を見ているのに対し、マーケティングが対象とする顧客は市場全体であり、そのニーズを満たすための未来図を描きます。顧客といっても、両者の定義は以って非なるもの。これではいつまでたっても「部門の壁」は解消しません。しかも、両者がそれぞれの職分に忠実であればあるほど、顧客への価値提供という全社的戦略の実現は遠のくばかりです。
マーケティングが“営業寄り”に!?
ところが、今、両者の関係は変わりつつあります。その端緒を開いたのが、ビッグデータ・ソリューションです。いったい何が起きているのでしょうか。
最大の変化は、マーケティング活動が顧客の個別対応へと変化し、営業担当が最適な顧客対応によって業績向上につなげるためのアクションを取りやすくなっていることです。こうした“変化”が、営業指標を向上させているのです。
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ここでは、特徴の1つを紹介しましょう。
従来のマーケティングでは、顧客を属性や購買履歴などで分類し、セグメントごとに顧客のニーズや購買行動を類型化していました。そのようなセグメンテーションは、顧客行動は基本的に変化しないという前提に基づくものです。
ところが、実際にセグメント内の行動特性に注目してみると、状況によって顧客のニーズや購買行動が異なります。この“現実”をリアルタイムにあぶり出すのが、ビッグデータ活用の醍醐味です。顧客の「今こうしたい」を正確に捉え、企業サイドに「今とるべきアクション」を示すソリューションが、アップセル、クロスセル、離反防止など、収益増加をもたらすのです。
[制作/ダイヤモンド社クロスメディア事業局]