海外出張や駐在における「お金」の問題をまとめて解決するプリペイドカードが「MoneyT Global」だ。企業の海外業務を支援するソリューションとしても注目を集めている。
アベノミクスによる景気回復を受け、日本企業の海外進出が加速している。海外出張や駐在するビジネスパーソンも増えているが、そこで問題になりがちなのが「現地で使うお金をどうするか」。
現金には持ち歩きの不安や両替の手間があり、クレジットカードには帰国後の精算の煩わしさがある。しかし、そういった悩みを一挙に解決してくれる海外専用プリペイドカードがある。発行するのは大手旅行会社のJTBだ。
海外での現金引き出しや
支払いを一括管理
グループ本社
執行役員
事業創造部長
金子和彦
「当社では法人さまの海外渡航をサポートしてきた中で、渡航経費に関するさまざまな課題をお聞きしていました。そういった要望に応えるべく開発したのが、MoneyT Global(マネーティー グローバル)です」とJTBグループ本社の金子和彦執行役員は説明する。
その仕組みはシンプルだ。利用者にはJTBよりカード専用口座が用意される。その口座に、国内のATMやネットバンクから日本円を入金するだけでチャージは完了。後は海外約200ヵ国・地域に200万台以上ある、VisaやPLUSマークの付いたATMから、現地通貨を引き出せるようになる。また、Visa加盟店であれば、クレジットカードと同じように支払いも可能だ。
法人プランでは、従業員ごとにカードが発行され、一つの専用口座で複数のカードをまとめて管理できる。
カード利用者は、管理者がチャージした残高の範囲内で、現金の引き出しやVisa加盟店での支払いが可能となる。1枚のカードの入金限度額は100万円だが、必要に応じて追加入金も可能。突発的な事態で残高がなくなったとしても、管理者に連絡して追加入金してもらえばいいので安心だ。
MoneyT Global法人プランを実際に導入している企業からは、高い評価を得ている。
「出張先の米国から『チャージ額が足りなくなりそうだ』と連絡があった。追加チャージの手続きをしてから1時間程度で『問題なく引き出すことができた』と連絡が入り、そのスピードに驚いた」(公益法人)
「コーポレートカードを導入しているが、発行対象者や利用枠に制限がある。MoneyT Globalなら全社員に持たせることができる」(製造業)