運送業界はドライバー不足や燃料費の高騰で非常に厳しい環境にあり、海上コンテナのドレージ車両も確保が難しい状況にある。2~3週間前から予約を取るなどの対策に加えて、部署内でも協力会社の情報を共有して融通し合っている。

仕事をカバーし合える職場環境が大切

 大学では英文科を専攻していた品川さん。海外と関わる仕事がしたいと商社や物流会社への就職を希望し、トライネット・ロジスティクスに出会った。

 入社後は経理部に配属となり、翌年には市原IMT(インターモーダルターミナル)へと異動になった。市原IMTはバルク製品の詰替え・保管・配送はもちろん横浜港を結ぶバージ輸送も可能な複合物流施設で、同所で総務関連の業務を担当しながら、多く人の手を経て、物が動いていくことを実感した。

 現在の業務に就いたのは12年の1月から。業務推進室のメンバーは約21名体制で、うち女性は10名、先輩には"ママさん通関士"も活躍する。「細かい仕事なので女性に向いているかもしれない」とにっこり。

 他方で、急なオーダーが入ると帰宅時間が夜遅くなることも。家庭を持つ女性にとって負担は小さくないが、「職場内でワークシェアをし、皆で仕事をカバーし合うことが女性でも働きやすい職場に繋がるのではないか」と指摘する。

「今後は新規荷主の開拓にも取り組みたい」と次のステップへの意欲も燃やす。現在も、担当荷主との日々のコミュニケーションから新たな仕事を受けることもあり、「依頼に応じるのみならず、お客様の仕事がよりよくなる提案ができるよう努めて顧客満足度を最優先する」ことが成果に繋がっている。

 その上で、新規荷主の開拓にはさらなる知識と経験、提案力が必要で、「もっと勉強していかなくては」と気を引き締める。部署内では、長年業務を受託している荷主から他の会社を紹介されることもあるという。「大変ありがたいこと。先輩方が積み重ねてきた当社への信頼を、今後も引き継いでいきたい」と思いを語る。

(取材・文/『カーゴニュース』記者 大澤瑛美子)