急速に進展するICT(情報通信技術)は、組織のコミュニケーションのあり方を変える。ただ、それを利用することに特別なスキルが必要であったり、コストがかかりすぎては、本末転倒になりかねない。誰もが簡単に使え、コストダウンや時間の節約だけではなく、組織を強くし、業務の質そのものを向上させるツールとは何か。

 開発や製造、営業など多部門が関わるプロジェクトが進行している場合、どうしてもフェースツーフェースでの打ち合わせ・合意形成の必要が出てくる。

 例えば本社開発部門と地方にある製造工場。ある製品の設計・製造をめぐって、細かな修正点を確認しなければならなくなった。物理的な距離の問題から、関係者全員がその場に立ち会うことは難しい。そこで1~数人の代表がどちらかの拠点に行くか、テレビ会議システムを利用するかがこれまでの対応策だ。

 とはいえ、その場で決定が下されることは少なく、その場での“結論”をそれぞれが持ち帰り、打ち合わせに参加しなかったメンバーへの確認や調整、修正を反映した図面等を関係者全員にメール等で送ってさらに確認の繰り返し……。
 あるいはテレビ会議で、図面に修正を入れたものをやり取りしたとしても、微妙なニュアンスを共有することは難しいのが現状だ。

 だが、それぞれの拠点にあるホワイトボードを使って、同じ図面に双方が自由に書き込みや消去を行いながら、打ち合わせができたらどうだろうか?
「この部分のカーブをこの角度に、この部分の形状はこんなふうに」、時には「こんな感じで」と具体的形状のスケッチやサンプル製品を提示しながらの議論や修正プロセスが、本社開発部門の設計メンバーと現場の製造担当者の間で、各拠点に居ながら正確に情報が共有できたとしたら?

 物理的な距離がなくなって、出張コストの削減が図られるほか、意思の伝達が迅速に行われるようになり、納期の短縮も可能になるだろう。

 リコーはそうした「いつでもどこでも」「リアルタイム」のコミュニケーション環境を実現し、結果的に業務の質までも向上させてくれるコラボレーションツールを提案する。

手前がRICOH UCS(リコー ユニファイド コミュニケーション システム)。コンパクトな遠隔コミュニケーションツールだ。RICOH IWB(リコー インタラクティブ ホワイトボード)には、右上に遠隔地の映像が映し出されている

 RICOH UCS(リコー ユニファイド コミュニケーション システム)は、カメラとマイクを備えたコンパクトなポータブルタイプのビジュアルコミュニケーション(VC)機器。インターネット経由で映像や音声をやりとりでき、“いつでもどこでも”テレビ会議のような遠隔コミュニケーションを実現する。

 RICOH IWB(リコー インタラクティブ ホワイトボード)は、専用の電子ペンによる書き込み機能を備えた大型ディスプレイで、各拠点で図面を共有し、それぞれの書き込みがリアルタイムで反映される。表示された図面等は書き込まれた内容と合わせてPDFファイルとして保存可能。リコーの複合機やプリンターから印刷することもできる。

 同社のVC機器は、“誰もが安心して簡単に使える”のが基本コンセプト。社内で共有するコピー機のように、ICTスキルのない人でも簡単に使えるツール・サービスであることを大切にしている。RICOH UCSは、スイッチオンすれば、電話をかけるような簡単な操作で接続でき、RICOH IWBは専用ソフトのインストールは不要、ケーブルをつなぐだけで簡単に使える。
「RICOH UCSは、テレビ会議専用の部屋を用意する必要もなく、クラウド経由でやりとりするのでインターネットにつながる場所ならどんなスペースでも使用可能、導入費用も安い」と説明するのは、VC事業部VC事業センター・マーケティンググループの長束哲郎シニアスペシャリストだ。

 ビジネスの現場は、地域や組織を越えたグループやチームでコラボレーションする機会が増えている。そのためのツールは、コストダウンや時間の節約だけでなく、業務の質を大きく変え、企業や組織の価値向上に貢献するものであることが求められる。

競争力を高めるカギは、コミュニケーションの質と量。
利益を生むコミュニケーション変革とは?

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