エンドポイントの脆弱性は、企業の情報セキュリティにとって大きな課題。これに対して、“Save the World from IT Threats.”という理念を掲げるカスペルスキーは、脆弱性対策を兼ね備えた一元管理によるソリューションを提供している。高度な対策を可能にしたのは、世界的に評価の高い同社の技術力である。

カスペルスキー
川合林太郎
代表取締役社長

 1997年にロシアで設立されたカスペルスキーは、独自のセキュリティソリューションを提供してきた。

 同社が特にフォーカスしているのは、PCなどの端末、サーバーを含めた「エンドポイント」と呼ばれる分野。増大する脅威に対抗するための技術、ソリューションを生み出している。

 同社に最初に注目したのは、セキュリティのプロたちだった。世界的なITベンダーやセキュリティベンダーが、次々と自社製品にカスペルスキーの技術を搭載したのである。その後、カスペルスキーは消費者向けの製品にビジネス領域を広げ、さらに現在は、法人向けエンドポイントセキュリティ市場にも注力している。

第三者機関テストで
高い保護力を実証

「サイバーセキュリティに対する企業の危機意識が日々高まる中、『現在の対策で十分なのか』と不安に思う経営者が増えています。そのため、多くの企業ではエンドポイントセキュリティの見直しが始まっています。その見直しの結果として、当社の製品を採用していただくケースが増えています」と語るのは、カスペルスキーの川合林太郎代表取締役社長だ。

 課題を抱える企業から頼られるだけの理由がある。その一端を示したのが左図である。セキュリティ製品を評価する第三者機関の全てのテストに、同社は参加しているという。そして参加回数と防御力においてトップ3以内、トップの回数の全てにおいて他社を凌駕している。

「世界中でさまざまなテストが行われていますが、個々のテストには傾向の違いがあります。従って、同じ製品なのにテストAでは高評価、テストBでは低評価ということが起こる。私たちが多くのテストに参加しているのは、自信の表れであるとともに、さまざまな角度からテストをしなければ本当の実力は分からないという考えからでもあります」(川合社長)

 実際のサイバー攻撃は、テストよりもはるかに多様な手法が用いられる。自社製品がトップを獲れそうなテストだけ参加するという姿勢では、改善の機会を逃すことにもなりかねない。