営業担当者は日報や会議資料などの作成に追われ、訪問件数を増やせない。一方マネジメント層や営業マネージャーは、アドバイスしたくても商談の状況や履歴などが見えないため、対策の立てようがない。だから、会議を開いても案件の報告やヒアリングに終始し、次のアクションにつながらない…。こうした悪循環はなぜ起きるのか?

 まずは、営業現場の実態を知るために、よくある営業担当者と営業マネージャーの声を聞いてみよう。

<営業担当者の言い分>
●目標数字に対してのプレッシャーが強いが、上司から「どうすべきか?」のアドバイスがない。
●「1日○件訪問しろ」と行動管理ばかり言われるので、つい行きやすい先ばかり行ってしまう。新規は面倒でやりたくない。
●会議は自分のパートを5分ほど報告するだけの意味のない場。会議資料、日報、見積もりなど仕事が山積でこれ以上訪問先を増やせない。…など。

<営業マネージャーの憂鬱>
●日報や会議資料はまとめさせているが、中身が表面的でよくわからない。
●キーマンに会えているのか? 過去の経緯はどうなのか? 競合は? 次のアクションはいつか? などが見えず、具体的にアドバイスしようもない。
●訪問数は増やしてほしいが、残業は減らしてほしい。この矛盾をどうすればいいのか?
●部門間の情報共有がなく、会議の回数が増える。内容もまるで報告会になっているのはわかっているが、変えられない。…など。

ソフトブレーン 取締役・本社営業本部長 兼 営業企画支援部長 長田 順三氏

 それぞれの立場からすればごもっともな意見だし、営業成績を上げるという同じ目標に向けて全力で取り組んでいるのは両者とも同じはずだ。それなのに、なぜうまくいかないのだろうか――。

 その根本的な理由について、ソフトブレーンの長田順三氏は、「途切れたPDCA(Plan/Do/Check/Action)の問題に集約される」と指摘する。

 つまり、スケジュール、日々の活動、案件情報、会議資料がすべて別々のソフトで管理されおり、連携できていないのだ。ここを見直し、これらの情報をすべて共通のシステムに登録することで、PDCAをうまく回転するシステムを導入することが不可欠だという。具体的に、どのように導入していけばいいのだろうか。

この記事の続きは以下からPDFを
ダウンロードしてお読みいただけます。