そこで280万円弱をベンチマークに、総戸数、階高、売り主のブランド力など、価格を左右する要素を加味していった。

 プラウドタワー木場公園は、総戸数204戸と大型で、27階建て、売り主は野村不動産、公園に隣接しており、公園側は眺望が将来にわたり確保できる。また、公園の反対側は川なので、川側も眺望が確保できるだろう。

「この総戸数×階高、売り主、眺望が確保できるという点をプラス要素と判断し、最終的に同物件は坪327万円と査定しました。サイトに掲示する場合は、一般の購入検討者向けに平方メートル単価にして、平方メートル99万円と表記しています」

 8月下旬には、「本当の坪単価」が明らかになるはずなので、この推計価格と現実のズレをチェックしてみるのも面白いだろう。

 推計は、必ずしもピタリと当たるわけではないが、その物件の“値ごろ感”をつかむのに役に立つ。

「どうして、近隣物件より高い(あるいは安い)坪単価になっているのか」と、価格を吟味していくと、漫然と価格表を眺めるよりも、精緻な価値判断ができるだろう。

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