企業が業務プロセスの一部を専門的な技術・ノウハウを持つ外部企業に委託するBPO(Business Process Outsourcing)。DNPでは特に、金融業界の大型案件を中心に永年培ってきたノウハウを活かし、お客様からお預かりした大切な情報を安全・確実に処理・管理することでBPO事業を育ててきました。

 私たちは創業以来140年、お客様からお預かりした大切な情報を誠実に扱い、確実に処理を行うことで、書籍やカタログ、証券、ビジネスフォーム、カード類などの製品にしてきました。その実績はDNPへの信頼という資産になり、社員一人ひとりがその信頼に応えようとする遺伝子を受け継いでいます。金融業界のお客様とのおつきあいも永く、当初は通帳や金券などの重要な印刷物の仕事からはじまり、DNPが得意とするトータルサービスのBPOに関しては1980年代から。膨大な帳票類のプリント・アウトソーシングがきっかけでした。こうして私たちが築いてきた信頼は、例えば、第一生命保険様の株式会社化(保険契約者約800万人への通知と返送物の事務処理)やNISA申請受付業務(約90社の金融機関様の事務処理代行)といった大型のBPOを受託するまでに成長してきました。

お客様の経営戦略までお支えする
トータルサービスのBPO。

 いま、多くのお客様は競争が激化する経営環境の下、新たな製品・サービスの開発やビジネスモデルの構築に注力されており、そのなかで収益力を高めるには、従来の業務プロセスそのものを見直す必要に迫られています。特に、事務処理部門において、膨大な情報を扱う際の業務改善は大きな課題。DNPは、そうしたお客様の業務課題の分析からスタートし、最適な運用体制やシステムの構築、さらには最良の業務プロセスの企画・設計と運用までをトータルにお引き受けします。つまり単なる事務代行ではなく、お客様の家族のような存在となり、業務運用をお支えしながら企業価値の最大化に貢献しています。

事務処理を工場で行うという発想。
24時間、365日稼働可能な大規模BPOセンター。

DNP神谷ソリューションセンター

 事務処理というとまず頭に浮かぶのがオフィス作業。しかし、DNPはメーカーとしての発想を採用しました。結論は「空間しかない大きな工場」。お客様は驚かれますが、私たちには確信がありました。印刷工場での経験を応用し、極限まで工程管理を合理化すれば、事務リスクを排除でき、業務の効率を向上させ、独自のノウハウを蓄積できると。そんな革新的な「BPOセンター」は、BCP(事業継続性)にも配慮し、今では全国に5拠点(東京都心に2、大阪市、名古屋市、仙台市に各1)。いずれも高いセキュリティ体制を整え、大型案件を同時進行できる事務処理能力を有しています。また、空間しかない工場は、設備、システム、作業者などを案件ごとに最適化して構築できるメリットがあります。ですから作業終了後は再び空間しかない工場に戻るのです。