世界最大シェアを誇る
「金ETF」

 ETFは「上場投資信託」とも呼ばれ、株価指数をはじめとする、さまざまな指標に連動するように設計されている商品だ。一般的な投資信託と大きく異なるのは、証券取引所に上場し、株式と同様にいつでも手軽に時価で売買できること。今日、ニューヨーク証券取引所においては、取引高の約3分の1をETFが占めているという。

「SPDRRゴールド・シェア」もそのETFの一つだ。金価格に連動する「金ETF」としては、世界最大のシェアを誇るスタンダード商品。08年6月には、東京証券取引所にも上場を果たしている。

「純資産総額は、今年の6月に500億ドルの大台を突破し、世界最大のETFである『SPDR(R)S&P500』に次ぐ規模となっています。従来の金地金投資では、地金を手元に置けるというメリットの反面、盗難の心配など、保管の面でお悩みの声をよくお聞きします。その点、『SPDR(R)ゴールド・シェア』は証券会社の口座から1口=約1万円で株式のように取引可能で、保管の手間が不要です。この手軽さに加え、コストが割安である点も投資家の方々からご評価を頂いているようです」

 株式と同様の優遇税制や、損益通算ができるなど、税制面でのメリットも魅力だ。

 金投資にはほかにも、先物取引や金鉱株式への投資という手段もある。しかしこれらは個人投資家にとっては比較的高度なリスク管理が求められるため、純粋な金投資とは異なるといった課題がある。

 一方、金現物を裏づけとする「SPDR(R)ゴールド・シェア」は、純粋に金価格(ロンドンで値決めされる金の国際価格)と連動した値動きを期待できる商品だ。「SPDR(R)ゴールド・シェア」への投資を通じて集められた資金は金現物の購入に充てられ、ロンドンにある「SPDR(R)ゴールド・シェア」専用の地下金庫に保管される。地下金庫に眠る金地金にはすべて刻印が施されており、1800ページ以上に及ぶその全リストがWEBサイトで公開されている。現物との交換は10万口単位(約10億円相当)という大口でのみ可能だが、金現物の確かな裏づけが安心感につながっていることも、世界中から強く支持されている要因であろう。