Check Point 2
「完成模型」は判断情報の宝庫
「見合い」や「日陰」の具合を確認

「ルピアコート鳩ヶ谷本町」は全戸が南東に向いており、バルコニー側には高い建物もなく日当たりと眺望が良いことが分かる。また、後ろ側には別のマンションが建っているが、こちらは通路なので日常生活に支障はないといったことが確認できる

 この日、櫻井氏と訪れたのは、中央住宅とアートランドの「ルピアコート鳩ヶ谷本町」マンションギャラリー。都心へのアクセスが便利な埼玉高速鉄道「鳩ヶ谷」駅からフラットアプローチで徒歩5分、全146戸、全戸南東向きという眺望に優れた物件だ。

 まず向かったのは、販売センターに必ず設置されている「完成模型」の展示スペース。分譲される建物だけでなく、敷地外に建つ建物や土地の起伏も忠実に再現されており、「この完成模型こそ、情報の宝庫。実に見るべきポイントが多い」と、櫻井氏は指摘する。

 チェックしたいのは方位マークと日差しの入り方、バルコニーの形状、近隣の住戸との距離感、位置関係など。

 「模型をじっくり観察すると『見合い』(周りからの見え方)がよく分かります。例えば、複数の住棟で構成されているマンションの場合、購入を検討している住戸は、手前の住棟からLDが丸見えにならないか、敷地の隣に建っている別のマンションから寝室内が見えないか、そういうことがチェックできるのです」

 模型を見れば、日陰の出来具合も予測できる。購入を検討する住戸の南側に別の棟がある場合、建物の影がどこまで伸びるかは気になるところ。この影の具合を具体的に知る方法は、「ずばり、模型の前で聞くこと」だという。

 「模型を見るときは、説明員がそばにいます。彼らに『日陰はどれくらいできるのか』と聞けばいいのです。夏はこれくらい、冬ならここまでという具合に教えてくれます。見合いについても同様です」

 セキュリティ面ではフェンスの形状も重要で、車路の幅や曲がり方なども見ておきたい。完成模型は正確に縮尺されている。車も同じ比率で縮尺された見本が置かれているので、進入路の曲がりやすさまで確認できる。

 販売センターでは、「聞けば教えてくれるが、聞かなければ、あえて説明してもらえない」ことも多い。気になる点は積極的に質問して、購入前に疑問を解消しておくことが大切だ。

 

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