ただし、全国レベルの自殺率は、基本的に景気や失業率、もっと言えば金融政策と相関があるといっていいが、地方の自治体レベルでは、自治体独自の取り組みによって、自殺率が全国を下回ったりする(逆に工夫努力がされないと上回る)ことがある。

 一例として大阪府を取り上げよう。

 図2を見れば大阪府の自殺率(10万人当たり自殺者数)も、2008年頃から、全国と同様に低下している。

 そこで、全国の数字をベンチマークとして、大阪の自殺率-全国の自殺率を見てみると、次のようになる。

 2000年-2007年の平均は▲1.4人、2008年-2017年平均は▲2.7人だ。

 大都市は所得水準が高いことから、自殺率は全国平均より低い。大阪府の場合も、2008年に橋下府政になる以前も全国平均より低かったが、橋下府政以降、差は広がっている。

 これは、橋下府政以降、行政が雇用創出や自殺防止などに取り組んだからだと、考えている。

(嘉悦大学教授 高橋洋一)