全国に23カ所の歯科クリニックを展開していた(医)社団友伸會(豊島区)が2023年9月末、負債37億3370万円を抱えて東京地裁に民事再生法の適用を申請した。マウスピースを使った歯列矯正ブームを追い風に、一気に国内大手の歯科クリニックグループに上り詰めた。しかし、その原動力は患者の治療費の前金という“麻薬”だった。クリニックを増やし、患者が増えると潤沢な前金で得たキャッシュを再投資に回す好循環を生んだが、成長が鈍化するとたちまち資金繰りがひっ迫した。これまで、英会話教室やエステ・脱毛サロン、旅行代理店など、多くの倒産劇で繰り返された前金ビジネスの失敗と同じだ。成長を謳歌(おうか)した企業の裏側に潜む危うさを追った。
続きを読むマウスピース矯正大手の破綻に衝撃…「麻薬」のような前金依存でアッという間の凋落劇
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