かつて「保守本流の女帝」といわれたフィクサーがいた。32歳で大物政治家の秘書となり、吉田政権下の与党・自由党の重鎮7人による幹部会に出席を許され、池田勇人、佐藤栄作といった歴代首相と対等に渡り合った。その名は辻トシ子。自民党の名門派閥、宏池会の陰の権力者となり、自民党総裁選の結果をも左右した。政財界の潤滑油として暗躍した彼女の力の源泉は何だったのか。

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