アジア通貨市場の動向を左右する基軸通貨が、日本円から中国人民元に変わりつつある。実体経済でのプレゼンスを高める人民元と、投機的な金融チャンネルでの存在感を強める円。円の国際化を目指してきた日本にとって、この皮肉な現状は何を意味するのか。人民元がアジア通貨の変動レンジを規定する参照レートとなる一方、円が市場の「かく乱要因」へと変貌してしまった構造的な要因を分析し、長引く異次元緩和が招いた円キャリー取引の功罪と、それがもたらすアジア通貨との相関関係の乖離をデータに基づき解き明かしていく。

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