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ドル主導のアジア通貨
強まる人民元の影響力
アジア通貨の大きな方向性を決めているのは、引続き米ドルの基調的な動きだが、その中で中国人民元の影響力が趨勢的に強まっている。
2010年代以降の主なアジア新興国通貨(除く人民元)と主要通貨の相関関係をみると、米ドル指数との相関が一貫して大きい。しかし、2010年代後半からは人民元の対ドルレートの動きとアジア新興国通貨との相関が安定的に高まっている(図表)。
人民元とアジア通貨全体の相関がこの時期から高まった理由の1つは、中国の為替制度の変化だ。通貨バスケットに対して人民元をシステミックに安定化させる制度の導入などの改革が加速した。
もう1つ重要なのが実体経済面でのプレゼンスの拡大だ。この頃から中国は貿易やサプライチェーン構築のため直接投資などを通じてアジア諸国との関係を急速に深め、各国が人民元の動向に一段と敏感になっている。
一方で、円とアジア通貨の相関は極めて不安定だ。局面によっては負の相関関係が長期化するなどアジア通貨と乖離した独自の動きを示している。








