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待遇に不満があったわけでも、会社に馴染めなかったわけでもない。そんな優秀な女性社員がある日あっさりと退職を決めてしまった。転職する気が一切なかった彼女の心を動かしたのは、ヘッドハンターの意外な態度だった。部下が無意識のうちに求めているたった1つのことに、上司は気付けなかった。※本稿は、国際コーチ連盟マスター認定コーチの伊藤 守『3分間コーチ 対話がひらく人と組織の未来』(ディスカヴァー・トゥエンティワン)一部を抜粋・編集したものです。
優秀なコンサルタントが
会社を辞めた理由をヒアリング
ニューヨークで開かれたコーチング・カンファレンスで、1人のコンサルタントが彼の会社を辞めた女性のコンサルタントについて話してくれました。
彼女はとても優秀だったのですが、残念ながら転職してしまいました。彼の会社では、辞めた社員に対して半年後に辞めた理由や会社に対してどう思っていたのかをヒヤリングすることになっていました。彼は彼女に電話して、尋ねました。
「なぜ辞めようと思ったのですか?待遇に問題がありましたか?」
彼女は答えました。
「待遇の問題ではないのです」
「なぜだったのでしょう?」
「ヘッドハンティングの会社から電話が来たのが最初でした」
「そうだったんですね」
「私はその時点で転職しようとは思っていませんでした。実際、直接転職を勧められたわけではなく、今の仕事のこと、将来のビジョンについていろいろ聞いてくれて、私もそのとき、思っていることを話しました」







