試験に出るところを覚え、正解の型を身につける。気づけば「何のために学ぶのか」が見えなくなっていた――。そんな現代の受験勉強にも通じる問題を、千年以上前の中国も抱えていた。その背景にあったのが、官僚登用試験「科挙」と、中国のエリートたちが学んだ「四書五経」だ。なぜ古典を学ぶことが、出世のための試験勉強へと変わっていったのか。そして、それを立て直そうとした朱子の改革は、なぜ再び試験制度にのみ込まれたのか。本記事は、『地図で学ぶ深読み世界史』の著者、世界史講師の伊藤敏氏が、四書五経と科挙の歴史から、「学ぶとは何か」を読み解く寄稿記事である。

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