社員の教育訓練費をわずか5万円増やした企業が、法人税の税額控除を約1000万円受けていた――。しかも、これは脱税や制度の悪用ではなく、合法的な手続きによるものだった。なぜ、これほど大きな「ねじれ」が生じたのか。元会計検査院長の田中弥生氏が、実際の企業事例や会計検査院の分析から、賃上げ税制に組み込まれた教育訓練費上乗せ制度の歪みと、その効果を検証する。※本稿は、東京大学公共政策大学院客員教授の田中弥生『税金はどこへ行くのか 元会計検査院長が見た「日本の財政」』(講談社)の一部を抜粋・編集したものです。

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