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電気・ガス補助金の事務局が変わると、事務費は319億円から32億7800万円に大きく減った。委託期間が異なるため単純比較はできないものの、1カ月あたりの費用で比べると、約14億5000万円から約2億7000万円へと、約5分の1になった。なぜ、これほど大きな差が生じたのか。元会計検査院長の田中弥生氏が、会計検査院のデータをもとに、電気・ガス補助金の事務費と委託構造の実態を読み解く。※本稿は、東京大学公共政策大学院客員教授の田中弥生『税金はどこへ行くのか 元会計検査院長が見た「日本の財政」』(講談社)の一部を抜粋・編集したものです。
約2兆5000億円が
翌年度に繰り越された
電気・ガス補助金を耳にしたことのある方は多いだろう。
暖房器具やエアコンを使うことが増える冬や夏の時期になると補助金が給付され、電気代が抑えられるものだ。最近では、毎年のように実施されているので、恒常的な補助金にみえる。
だが、あくまでも臨時の交付金である。コロナ感染症対策として始まり、物価高騰対策として引き継がれ、断続的に実施されているのだ。
会計検査院は、2022年度から開始された2種類の電気・ガス関連の補助金事業を検査している。
そのうち、2022年10月に始まったのが「電気・ガス価格激変緩和対策事業」だ。電気とガス料金の価格を抑制することを目的とするもので、電気とガスの小売事業者に補助金を交付し、電気やガス料金から補助金分を差し引く(値引き)ことで、国民の負担を軽減するものである。いわば、国が電気料金やガス料金の平均的な値上げ分を肩代わりするものだ。
予算は2022年度の補正予算3兆1073億円と2023年度の補正予算6416億円の計3兆7489億円であった。







