積水化学グループは、製品のライフサイクル全体を通じて温室効果ガスを削減する取り組みで高い成果を挙げるなど、環境経営のトップランナーとしての実績に定評がある。今夏には、グループ従業員のこどもたち85人が参加して「世界こどもエコサミット2012」を開催。次世代を担う子どもたちからの提言に応えることも約束した。

久保 肇氏取締役常務執行役員 CSR部長 兼
コーポレート コミュニケーション部長

 去る8月7日、京都国際会館で、こどもたちの熱心なプレゼンテーションが行われた。積水化学工業が主催した『世界こどもエコサミット2012』を締めくくる全体会議である。国内外のグループ企業の従業員のこどもたち、総勢85人が参加。京都・奈良の世界遺産や同社工場を見学し、琵琶湖のフィールド調査にも挑戦した。

 その上で、環境を守るための自分たちの行動と積水化学への提言をまとめた。これに応えて、根岸修史社長は、毎年グループ全従業員が環境活動に取り組むセキスイ環境ウィークの設定、グループで最も環境に貢献した人を表彰することを約束した。

 「こどもたちの討議から、われわれも学ぶところがたくさんありました」と、久保肇取締役は振り返る。「環境教育をもっとやってほしいという要望には驚かされましたし、周りに今回の経験を伝えて環境への取り組みを広げたいという熱意も受け止めました。毎日1人1個ゴミを拾う取り組みを提案したグループもありました。全世界のグループ従業員とその家族が実行すれば、相当規模になります。コツコツ地道な行動を重ねることの意義をあらためて感じました」。

「世界こどもエコサミット2012」の最終日、京都議定書採択の舞台ともなった京都国際会館で全体会議を開催。自分たちが環境のためにできることと、積水化学への要望について討議し、10グループがそれぞれの提言を発表した。中学生の年代に当たる参加者たちは真剣そのもの。根岸社長はじめ経営陣も、提言に深くうなずくことしきりだった。こどもたちのこれからの活躍も楽しみだ。